地域社会との調和

基本姿勢

私たちは、地域社会と協調・融和する社会活動を展開します。

原則

1. 科学技術の発展・次世代育成

1. 科学技術の発展・次世代育成

私たちは、科学技術の更なる発展を目指し、最先端研究の助成・振興や、私たちの保有する知識や技術を活用した次世代の人財育成を行います。

2. 社会福祉の推進

2. 社会福祉の推進​

私たちは、災害発生時の支援、障害者雇用の促進など、地域社会におけるさまざまな課題に対して真摯に向き合い行動します。

3. 文化・芸術・スポーツ支援

3. 文化・芸術・スポーツ支援​

私たちは、文化・芸術活動やスポーツ振興への支援を通じて、豊かな社会の実現や人々の心と身体の健康増進を支援します。

取り組み

理科教育の支援について

子供たちを対象に、さまざまな科学関連の展示会・イベントへの出展や、当社の分析機器や天びんなどを使った科学イベントを開催するなど、子供たちの科学への興味を高めるための活動を行なっています。

島津ぶんせき体験スクール

小・中・高校生に「理科や科学に興味を持ってもらう“きっかけ”を提供したい。」との思いから「島津ぶんせき体験スクール」を開催しています。2007年より始めたこのスクールは、当社の分析装置の操作体験に加え、簡単な実験やモノ作り体験を実施しています。これまでに200回以上開催し、9,000名以上の方々に参加いただいています。

詳細はこちら

科学の甲子園に協賛

科学技術振興機構(JST)が主催する、中高生を対象とした「科学の甲子園」に当社および(株)島津理化が協賛し、入賞した1チームにSHIMADZU賞を授与しています。

科学の甲子園

地域の子供達の教育支援

京都市教育委員会が小・中学校段階から子どもたちに勤労観、職業観を育む目的で取り組んでいる「生き方探究教育(キャリア教育)」に協力しています。
「ものづくり都市・京都」の企業創業者・科学者等の歩んできた道やモノづくりにかける情熱・努力などを学び、子どもたちが自らの生き方を考え、生きる力を育む「京都モノづくりの殿堂(企業ブース展示)」への出展、ならびにモノづくりの体験を行う「モノづくり工房(体験学習)」を実施する他「至高の動くおもちゃづくりトイ・コンテスト」にも協賛し地域の子供達の成長をサポートしています。また「青少年のための科学の祭典」京都大会には例年科学イベントを出展しています。

 

写真1 京都の創業者を紹介する「殿堂」島津源蔵の歩みや島津製作所の技術についてパネル展示

写真1 京都の創業者を紹介する「殿堂」
島津源蔵の歩みや島津製作所の技術についてパネル展示

  

写真2 当社製回折格子を搭載した分光観測衛星「ひさき」の模型を作る「工房」では社員が講師を務める

写真2 当社製回折格子を搭載した分光観測衛星「ひさき」の模型を作る「工房」では社員が講師を務める

  

写真3 トイ・コンテストの様子

写真3 トイ・コンテストの様子

  

写真4 青少年科学センターイベントの様子

写真4 青少年科学センターイベントの様子

国際物理オリンピック2023日本大会にスペシャルサポーターとしての支援

 2023年7月に開催された第53回国際物理オリンピック(IPhO)2023日本大会にスペシャルサポーター(Sapphire Supporter)として協賛・ブース出展をしました。
また、グループ会社の島津理化は、実験問題試験で使用される実験装置の製作を担当しました。

↓詳しくはこちらの記事をご参照ください↓
国際物理オリンピック2023日本大会で使用した実験問題試験用装置を製作

当日の様子については、こちら(SHIMADZU TODAY)

世界各国で教育・研究開発支援を実施

当社は、日本だけでなくグローバルで、次世代科学者の教育や大学での研究開発を支援しております。

診療放射線技師の育成

島津製作所は、ドイツのレントゲン博士によるX線発見の翌年(1896年)にX線撮影に成功。X線画像診断装置を開発・製造すると共に、X線の正しい知識の普及にも力を入れてきました。
初期のX線装置は高電圧部が露出しており、暗い撮影室で検査を行うことから高電圧による感電事故の危険があり、さらに、X線の生物学的作用についても知識が普及しておらず、X線障害の危険もありました。このため、X線装置を正しく使用できるレントゲン技師の養成が必要とされておりました。そこで、京都府知事の認可を得て、1927年に、X線装置についての知識や操作の専門技術を持つレントゲン技師の養成を目的に、日本で初めてのレントゲン技師の養成機関として「島津レントゲン技術講習所」を開講いたしました。
現在、同講習所は学校法人島津学園・京都医療科学大学となっており、技術者の人財育成を通じて、放射線医学の普及・発達に尽力しております。
また、米国においても、米国Midwestern State University(MSU)と共同で、「The Shimadzu School of Radiologic Sciences」を開設し、診療放射線技師の育成に貢献しています。この施設は、放射線科学を医用画像診断装置の実機で学べる教育施設で、このような企業と教育機関のパートナーシップによる放射線科学プログラムは、米国で初めてのものです。開設した本施設は、若者だけでなく、子育て中の女性をはじめ再就職を目指す学生も多く、社会復帰への支援にも貢献しています。

第39回島津賞は腰原伸也氏 -研究開発助成は23件-

公益財団法人 島津科学技術振興財団による第39回島津賞受賞者ならびに研究開発助成23件が決定しました。
島津賞は、科学技術、主として科学計測に係る領域で、基礎的研究および応用・実用化研究において、著しい成果をあげた功労者を表彰するもので、2019年度は腰原伸也氏(東京工業大学理学院 化学系 教授)を選出しました。腰原氏は、放射光とフェムト秒パルスレーザーを組み合わせた専用測定装置を、動作原理を含めその初期段階から開発・活用して、光で物質の性質を超高速かつ劇的に変化させる「光誘起相転移現象」という従来の概念を突破する研究分野を世界に先駆けて開拓しました。これにより超高速での情報処理や、高効率なエネルギー利用、さらには情報処理の(量子)過程制御が可能な材料開発への道を切り拓かれました。今回の受賞は、これらの功績が高く評価されたものです。
また、主として科学計測の基礎的な研究開発に携わっている若手の研究者を助成する研究開発助成には、多数の応募の中から23名を選出しました。

(財)島津科学技術振興財団 Webサイト

中国の優れた研究に与えられる「島津杯」

2年に1度、若手研究者の人材育成、科学技術の発展をめざし、優れた論文を発表した研究者を表彰する懸賞論文コンテスト「島津杯」。中国医薬品分析の最先端分野における著名な学者・研究者が審査員を務め、技術的な交流も盛んに行われています。

島津製作所 創業記念資料館

当館は島津製作所が昭和50年に創業100年を迎えたのを記念し、創業者の遺徳を偲び開設しました。建物は本店や創業者の住まいだった、創業当時の佇まいと歴史を感じられる空間です。 

館内では明治8年(1875年)の創業以来、製造販売してきた理化学器械、医療用X線装置や産業機器をはじめ歴史的な文献・資料などを展示しており、創業者をはじめ先人の息吹に触れ、また科学技術史、教育史などの研究、さらには明日を担う若い人々の「科学する心」を育てる一助になればと願っています。

また、科学技術週間(4月)、高瀬川舟まつり(9月)、関西文化の日(11月)と年に3度の無料公開を行い、地域のみなさまとの交流を深めています。

島津製作所 創業記念資料館

創業記念資料館の外観

創業記念資料館の外観

高瀬川舟まつり・無料公開の館内の様子

高瀬川舟まつり・無料公開の館内の様子

寄付活動

当社は、大学、非営利法人等に対して、研究・教育支援や災害被害への支援活動を目的に、さまざまな活動への寄付など経済的支援を行っています。2022年度の寄付金総額は、島津グループ全体で2億9千万円でした。

災害被害への支援活動

台風、豪雨被害への募金活動

令和元年台風19号、平成30年7月豪雨の被災支援のため、それぞれ義捐金1,000万円を日本赤十字社などに寄付しました。
また、役員および従業員から別途義捐金を募り、同様に寄付をいたしました。

熊本地震被害への募金活動

2016年4月に熊本県で起こった地震の被災支援のため島津グループでは義捐金活動を行いました。
グループ会社の拠出金と社員による募金を合わせ、1400万円を日本 赤十字社などに寄付しました。

フィリピン台風被害への支援活動

2013年11月にフィリピン中南部を直撃した超大型台風の被災支援にフィリピンの島津グループ会社Shimadzu Philippines Corporation:SPCとShimadzu Philippines Manufacturing:SPMの社員が物資の仕分などボランティア活動を行いました。
またグループ会社の拠出金と社員による募金を合わせ、1,000万円を超える義捐金をフィリピン赤十字社などに寄付しました。

東日本大震災の復興支援取組

島津労働組合が行う震災復興支援の一環で、被災地特産品の販売を定期開催しています。島津グループの従業員が主旨に賛同し物品購入に協力・支援の輪を広げています。

世界各地で地域に貢献する活動を実施

各地域社会の課題・ニーズに合わせた社会貢献活動を展開しています。 社員が主体となり、さまざまなボランティア活動を実施して、地域社会との交流を図っています。

Shimadzu Manufacturing Asia社(マレーシア)

ホームレスへの食事提供支援活動を実施。 従業員からの寄付金等により50人分の食事と毛布を準備し、深夜に20名の従業員が工場のあるセレンバン地区において配布しました。

Shimadzu Philippines Manufacturing社(フィリピン)

子どもたちの生活や教育などを支援する団体「Children’s Joy Foundation Inc.」の子どもたちとクリスマス会で 歌やゲームで楽しい時間を共にしました。募金の他、食品や生活用品をプレゼントとして渡しました。

テニスを通じた社会貢献について

当社は、スポーツを通して"人と地球の健康"へ貢献したいという願いを込め、特にテニスの振興に力を入れています。当社テニスチームの選手による様々なテニス教室の開催や、各地で開催されるテニス大会への協賛などを通じて、日本のテニス界振興のために積極的に活動しています。

島津全日本室内テニス選手権大会

1996年から「島津全日本室内テニス選手権大会」に特別協賛しています。男子は、全日本選手権大会に次ぐ日本テニス協会主催の国内主要大会として開催されます。女子は、国際テニス連盟(ITF)が主催する、賞金総額60,000ドルの国際大会「ITF World Tennis Tour」となっています。毎年2月、国内外で活躍するトッププレーヤーが多数参加し、「島津アリーナ京都」(京都府立体育館)において熱戦が繰り広げられます。また、大会期間中には、当社所属選手が参加するテニスクリニックやトークショーなど、様々なイベントを実施しています。

島津全日本室内テニス選手権大会公式Webサイト

第53回島津全日本室内テニス選手権大会

第53回島津全日本室内テニス選手権大会

島津製作所テニスチーム「SHIMADZU Breakers」

テニスを通して、より多くの皆さまに当社について知っていただき、地域社会に貢献していくことを目指して活動しています。選手は、日本一の実業団チームを決める日本リーグ、「島津全日本室内テニス選手権大会」を含め、国内外で開催される年間約20大会に出場しています。プロ契約選手、桑田寛子、加治遥、永田杏里、山﨑郁美と、社員選手、松本安莉、堤華蓮の総勢6名が現役選手として国内外で活躍しています。チームは1988年に創部し、2018年に創部30周年を迎えました。日本リーグには1990年から出場しています。第28回大会で初優勝し、第31回大会まで4連覇を達成しました。2019年度に開催された第34回大会では5度目の優勝を果たしました。

SHIMADZU Breakers(島津製作所テニスチーム)

SHIMADZU Breakers(島津製作所テニスチーム)公式サイト
大会結果やイベントの告知など最新の情報はBreakersサイトをご覧ください。

SHIMADZU ジュニアテニス教室

地域の4歳から高校生を対象に、「SHIMADZU Breakers」の選手によるテニス教室を毎年開催しています。全日本ランキングを保持する当社選手による技術指導や交流を通じて、子どもたちにテニスの楽しさや目標に向かって一生懸命努力することの大切を伝えています。参加者からは、選手のプレーを間近に体感できる機会として毎回ご好評をいただいています。

2019年9月16日には、株式会社Lean on Meと共同で、初めて知的障がい者向けのテニス教室を開催しました。「SHIMADZU Breakers Special Tennis」と題して、京都市内の総合支援学校に通う15名を当社のテニスコートに招き、コーチとして2人の社員選手が参加しました。

開催告知は「SHIMADZU Breakers」のWebサイトにニュースとして掲載します。

SHIMADZU ジュニアテニス教室の開催

「島津製作所の森」の間伐材を使用したSDGsバッジの製作

京都モデルフォレスト運動に参画して2008年から森林保全活動を行っている「島津製作所の森」(京都府南丹市八木町)で発生した間伐材を使用して、独自のSDGsバッジを製作しました。 社内外に対してSDGsの啓発を進めることを目的としたもので、当社内で実施した講演会やE-learningにより、SDGsと当社との関係性を理解した国内外の島津グループ従業員及び代理店、サプライヤの方が着用しています。この取り組みを通して、これまでに島津グループ全体でおよそ3,000人の従業員及び代理店、サプライヤの方にSDGsバッジを配布しています。

バッジの製作にあたっては、森林組合・製材所の方々の手を経て、京都市内の木工所で加工しており、ゴール15「陸の豊かさも守ろう」のもと、地域固有の生態系の保全および林業の振興に寄与しています。また、ゴール8「働きがいも経済成長も」に沿い、障がい者の方も製作作業に加わっています。

地域社会における新たな連携

当社は、大学・研究機関、医療機関、自治体、多様な業種の企業などに所属されるお客様に対して、事業活動を通じたソリューションを提供することで、課題解決に向けた取り組みを支援してきました。このお客様が抱える課題の背景には、お客様のステークホルダーが抱えている、さらに上位の課題や社会としての困りごとが存在しています。これらの社会課題を間接的に解決し、新たなイノベーションの創出を支援することが、当社の持続可能な社会の実現に向けた1つの役割であると認識しています。
一方、社会における本質的な課題を迅速に解決していくためには、何よりもまず「社会課題を見つける」ことが出発点となります。その上で、見つけ出した社会課題に対して、既存技術の応用に留まらず、新たな技術や仕組みも活用しながら、「課題解決に向けたソリューションを提供する」ことが必要となります。この一連のプロセスに対して単独の企業のみで取り組むことは極めて難しいため、最先端の技術開発や専門的知見、さらには多様なステークホルダーからの声が集約されたパートナーの存在が不可欠です。
そこで当社は、当社以上に幅広いステークホルダーとのネットワークを有しており、多様な社会課題が集まりやすい環境にある大学・研究機関や、地域金融機関をパートナーとした新たな連携を進めています。まだスタートしたばかりの取り組みではありますが、それぞれのパートナーとの強みや資源を融合しながら新たな社会課題を掘り起こし、持続可能な未来に貢献できる事業活動の拡大を目指しています。

京都銀行と持続可能な社会の実現に向けた包括連携協定を締結

昨今、持続可能な社会の実現に向けて、取引先や地域社会の活動を支援する金融機関が全国的に増加し、その取り組みが活発化しています。金融商品の提供に留まらず、取引先の間を仲介するビジネスマッチングやコンサルティングなどを通じて、様々な社会課題が金融機関に集まりやすい状況となっています。
このような中、当社は同じ京都を本拠地とする株式会社京都銀行(以下、京都銀行)と、 2021年12月に「持続可能な社会の実現に向けた包括連携協定」を締結しました。全国的にも例の少ない製造業と金融機関の包括連携により、双方の経営資源を有効に活用して、地域の持続的な成長や活性化の実現を目指します。
具体的な取り組みとしては、当社は京都銀行の取引先が抱える技術的な課題に対して、分析・計測などの科学技術を通じたソリューションを提供し、新素材開発や環境負荷低減などの取り組みを支援します。また、京都銀行は、島津協力会をはじめとした当社サプライヤの省エネ推進やSDGsの取り組み推進支援などに向けた融資やコンサルティングサービスを提供し、サプライチェーンの強化を支援します。 
この相互連携の取り組みを通じて、それぞれに新たな事業活動やビジネスチャンスの獲得に結び付けながら、地域産業の活性化を通じた社会の持続的な成長に寄与していきます。

協定書を手にする土井伸宏・京都銀行取締役頭取(左)と上田輝久・当社会長(当時、社長) (右)協定書を手にする土井伸宏・京都銀行取締役頭取(左)と上田輝久・当社会長(当時、社長) (右)

京都銀行と持続可能な社会の実現に向けた包括連携協定

 

京都銀行と持続可能な社会の実現に向けた包括連携協定を締結
社会課題の解決に向けて製造業・金融機関で協業

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関西大学のSDGsパートナーに認定

学校法人関西大学( 以下、関西大学)と当社は、2019年以降、SDGs達成への貢献をテーマとした意見交換を通じて、相互のリソースや課題認識を共有しながら、両者のパートナーシップの方策を模索してきました。
2021年4月に関西大学がSDGsパートナー制度を創設したことを受けて、当社はSDGsパートナーとしての申請を行い、同年6月に認定を受けました。本制度は、産学官の人的および知的資源を交流させ、物的資源を相互に活用していくことによって、SDGsの達成に向けた活動を一層推進していく取り組みで、様々な業種の企業や自治体などが参画しています。
パートナー認定を受けて以降、当社は関西大学が実施する講義の中でSDGsへの取り組みを紹介したり、関西大学イノベーション創生センターが主催する企業見学会の受入を通じて、起業家を目指す学生の方々に対して創業以来の社会課題解決の歴史を紹介するなど、まずは教育活動を通じた次世代育成に協力してきました。
今後も相互の実践事例を学び合いながら、関西大学における最先端の研究開発への貢献も通じて、さらなる課題解決とSDGs達成への貢献を目指します。

 

関西大学のSDGsパートナーに認定されました
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関西大学イノベーション創生センター主催の見学会の様子
関西大学イノベーション創生センター主催の見学会の様子

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