エネルギー使用量/CO2排出量
2020年度の国内外島津グループのエネルギー使用量は、前年度比2.3%減少し23,654kL(原油換算値)で、原単位は6.01 kL/億円となりました。一方で、CO2排出量は、省エネルギーの推進や再生可能エネルギーへの切り替え、電力会社の排出係数改善などにより、前年度比10.6%減少の34,468t- CO2となりました。CO2排出量売上高原単位でも8.8t-CO2/億円と12.4%改善しました。
2022年4月、事業活動からのCO2排出量削減を2050年に実質ゼロとする新たな目標を設定し、さらに取り組みを強化します。中間目標は、2017年度比で2030年度85%以上、2040年度90%以上削減としています。当社グループは、2021年3月にはRE100に加盟し、事業活動で使用する電力を2050年までに全て再生可能エネルギー由来の電力にすることを宣言し、CO2排出量を大きく削減してきました。
引き続き、徹底した省エネに加え、太陽光発電設備の設置と再エネ電力を活用することで削減を図り、脱炭素社会に向け持続可能な社会の構築に貢献していきます。


※再検証の結果、2020年度のエネルギー使用量、CO2排出量データを修正しました。
環境データの第三者保証について
島津製作所は、環境負荷データに関して信頼性の高い形で公開するため、デロイトトーマツサステナビリティ株式会社による第三者保証を受審しました。
【保証範囲】
対象期間:2020年4月1日~2021年3月31日
対象範囲:株式会社島津製作所および主要な関連会社の 本社、工場・事業所、研究所、支社・支店、営業所
保証対象:エネルギー使用量(GJ)、Scope1,2 CO2排出量(t)の拠点合計値
- ※画像をクリックすると、PDFでご覧いただけます。
サプライチェーン全体における温室効果ガス排出量(スコープ別)
単位:千t-CO2
2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |||
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スコープ1 | 自社で直接(燃料の使用等)排出したCO2量 | 3 | 4 | 4 | 3 | 2 | |
スコープ2 | 自社で間接的(電気の使用など)に排出したCO2量 | 44 | 46 | 41 | 36 | 32 | |
スコープ3 | 1 | 購入した製品・サービス | 418 | 445 | 457 | 459 | 447 |
2 | 資本財 | 25 | 31 | 31 | 11 | 14 | |
3 | Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | |
4 | 輸送、配送(上流) | 6 | 6 | 6 | 5 | 5 | |
5 | 事業から出る廃棄物 | 1 | 2 | 2 | 2 | 2 | |
6 | 出張 | 4 | 4 | 4 | 4 | 1 | |
7 | 雇用者の通勤 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | |
8 | リース資産(上流) | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | |
9 | 輸送、配送(下流) | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | |
10 | 販売した製品の加工 | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | |
11 | 販売した製品の使用 | 1,612 | 1,704 | 1,773 | 1,714 | 1,671 | |
12 | 販売した製品の廃棄 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | |
13 | リース資産(下流) | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | |
14 | フランチャイズ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | |
15 | 投資 | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ | 0※ |
- ※0は500トン未満
Cat11については、当該年度に販売された製品が10年使用されると推計して算出しています。
物流におけるCO2排出量の削減
製品をお客様にお届けするまでを担う輸送時においても、CO2排出量削減の取り組みを進めています。
島津ロジスティクスサービス(株)では、トラックの積載率向上とモーダルシフト化の推進により、2011年度からCO2排出量を削減してきました。
主な活動として、秦野出張所や斐川出張所等の拠点間利用、貸切便貨物同士の混載化、大口路線貨物同士の貸切便化、鉄道や船舶へのモーダルシフト、強化ダンボールを使用した梱包材の軽量化などです。
輸配送システムにて、異事業部間の輸送情報を共有化し、日々の業務の中で上記の取り組みを効率的に推進しています。
また、輸出製品の輸送に関しても自社の保税蔵置場利用により、トラック輸送する事なく通関処理がおこなわれ、通関後の空港や港までの輸送にはシャトル便として低公害車(天然ガス車)の使用や、コンテナのラウンドユースをおこなっています。さらに業務用車として、ハイブリッド車両の導入も進めています。

空港へのシャトル便

強化ダンボールを使用した梱包
IT環境における省エネ化
当社グループの各種サーバの管理を行っている(株)島津ビジネスシステムズでは、仮想サーバへの移行による省エネ化を進めています。仮想サーバとは、1台のサーバの中に複数のサーバ環境を仮想的に構築し、効率的にサーバ資源を使用するものです。これによって、電力使用量を削減するとともに、スペースの効率化や、費用の削減も図ることができます。
2016年度に21台のサーバを10台に統合し、その効果として年間32,850kWhの削減を行うことができたと試算しています。

サーバ仮想化のイメージ
タスクライトの導入
2011年度からは東日本大震災以降の節電対策の一環で、天井照明を減らし手元照明で作業照度を確保するタスク・アンビエント照明の取り組みを展開しています。

新たな建築物における環境配慮
本社・三条工場内の本社棟は、自然換気システム、自然採光と照度センサ、放射空調システムの採用や京都府産木材の積極利用など、さまざまな環境配慮を施しています。
建築物の環境総合性能評価システム(CASBEE)に「京都らしさ」の評価を加えたCASBEE京都において、最高評価のSランクに認定されました。
三条工場のクオリティセンター、瀬田事業所の南1号館は、建物の断熱化に加え、執務エリアは全てLED照明としています。さらに、高効率の空調設備や変電設備を導入し、省エネに配慮した仕様で設計し建設しました。

本社棟(三条工場)

クオリティセンター(三条工場)

南1号館(瀬田事業所)
また、グループ会社においても太陽光発電パネルやLED照明の導入などにより、CO2排出量と電力使用量の削減に努めています。マレーシアの生産拠点では、2019年4月より太陽光パネルの導入による自家発電で、消費電力の約25-30%をカバ―しています。島根の生産拠点でも、3棟すべてに太陽光パネルを設置するなど環境に配慮しています。

Shimadzu Manufacturing Asia Sdn. Bhd. (マレーシア)

島根島津株式会社