健康経営
世の中に必要とされる技術や製品を生み出す企業であり続けるには、まず、社員一人ひとりが自身の健康に関心を持ち、心身ともに健康であることが大切です。そのために、健康管理に関する環境を整備し、当社が生み出すヘルスケアに関わる技術・製品・サービスを社員にも還元していきます。
健康宣言
島津製作所の経営理念である「人と地球の健康」への願いを実現するには、従業員一人ひとりが健康で安全に、そして活き活きと働くことが基盤となります。私たちは、この健康への願いの実現に向けて邁進していくことを宣言します。
1. 健康の実現
私たちは、自らの健康について高い意識を持ち、自律した健康づくりに取り組みます。また、安心・安全で、気持ちよく働ける職場を、仲間たちとともにつくりあげます。
2. 健康による事業の継続
私たちは、1875年創業時から受け継がれてきた従業員の健康増進への想いと共に、最先端の科学技術とサービスの提供を通じて、従業員と社会全体の健康づくりと事業の発展を推進します。
3. 健康による未来社会への貢献
私たちは、従業員とその家族の健康を当社の事業の根幹とし、「科学技術で社会に貢献する」という社是のもと、社会とともに成長し、人類の豊かな未来に貢献することを目指します。
推進体制
健康冊子「こころとカラダの健康BOOK」の作成
運動・食事・睡眠・こころ・禁煙をテーマに、社員自身が日常生活をふり返り、生活習慣病の予防や生活習慣の改善につなげていくことを目的として2018年3月に健康冊子を作成しました。島津グループ全社員へ配布し、健康意識の向上を目指します。

こころとカラダの健康BOOK
健康Webサービス「kencom」の導入
社員一人ひとりが健康意識を高め、健康的な行動習慣を身につけるために、健康WEBサービス「kencom」を導入し、2021年7月末の加入率は81%となっています。kencom上では歩数・体重の記録、健康イベントの参加、健診結果とお薬履歴閲覧などが可能です。健康イベントへの参加や生活習慣の改善につながる行動に対してギフト券や商品に交換できるポイントを付与し、個人が楽しみながら行う健康増進活動をサポートしていきます。チームで声掛けあって取り組む「歩活」では、参加ポイントの一部を日本財団へ寄付し、新型コロナウイルス感染症対応の最前線で働く医療従事者等を支援しています。


感染症予防対策
島津グループ社員の日々の健康状況を社内保健師が確認し、症状のある者に対して早期の対応で感染症の拡大防止に努めています。また、新型コロナウイルスによる体調不良および子の自宅待機時等で利用できる休暇やワクチン接種のための休暇など休暇制度を整えています。その他、感染防止に向けた設備対策として、打合せスペースや社員食堂にアクリル板、オフィススペースの入口には非接触の検温機、各所に消毒薬を設置し、安心できる空間の確保を進めています。生産ラインの安定稼働を目指し、三密を避けた職場環境を確保する対策として、オンライン会議の推奨、フレックス勤務の活用、社内食堂の時差利用、在宅勤務可能な社員に対しては、在宅勤務補助を設けて取得を推進しています。ワクチン職域接種では、家族へも拡大し、家庭内感染防止に努めています。
在宅勤務での作業環境改善 正しい姿勢ポスター
社内診療所でPCR検査体制を整備
社内診療所でグループ従業員(無症状者)を対象にした新型コロナウイルスのPCR検査を開始しました。自社の遺伝子解析装置「AutoAmp」(一般医療機器、クラスⅠ)や、検出キット「Ampdirect2019-nCoV」(体外診断用医薬品)を用いて、医師・看護師などによる検査を可能にして、最短で検査当日に診断結果を報告できる体制を整備しています。
左(社内診療所の検体採取ブース)、右(「遺伝子解析装置 AutoAmp」を操作する看護師
乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class」を用いた乳がん検診受診費用補助
乳がん検診の受診率向上と乳がんの早期発見や早期治療につなげることを目的に、医療法人知音会の協力のもと、自社の乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class」を用いた乳がん検診受診費を補助する制度を整備しました。受診対象は、40歳以上の女性社員および男性社員の40歳以上の配偶者です。

乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class」
健康経営銘柄に選定
経済産業省が東京証券取引所と共同で、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を選定する「健康経営銘柄」に選定されました。

健康経営優良法人ホワイト500に認定
経済産業省が日本健康会議と共同で、優良な健康経営の施策を実施している大規模法人を認定する制度「健康経営優良法人2022(ホワイト500)」に6年連続で認定されています。

運動をミル「KEEP Fit!」
オリジナルストレッチ
就業中、出張先、自宅で、いつでも気軽にカラダをストレッチ。食べること、眠ることと同じように日常生活の中の習慣として、無理なく楽しく続けることを目的にオリジナルストレッチを作りました。上半身、下半身、目の3つのパターン。カラダを内側から目覚めさせ、一日を快適に過ごせるよう毎朝実施している部署もあります。
【ストレッチの効果】
- 自律神経のバランスが整うことによる集中力の向上
- 基礎体力の向上による疲労度の抑制
- 防衛体力の向上による疾病予防
- 筋肉や関節を柔らかくすることによる労働災害防止
健康増進イベントの実施
体力を"ミル"。毎週水曜日を「ヘルスケアデー※」とし、就業後に健康維持・増進のための様々なイベントを実施しています。9月から11月は健康増進イベント期間として、体力測定会やヨガなど、カラダを動かすイベントで汗を流しています。新しい働き方として定着しつつあるテレワーク。国内および海外の島津グループ社員の運動不足解消にオンラインで体幹トレーニングやヨガレッスンを配信しています。また、弊社硬式野球部トレーナー監修のストレッチ動画には野球部員が参加し、日々のトレーニングを島津グループ社員向けに紹介しています。
※【ヘルスケアデー】
当社は、定時退社を週に1度促すノー残業デーの取り組みを1992年に開始しました。2017年1月からは対象日を週3日、月曜・水曜・金曜に拡大した上で、定時退社日の名称を「リフレッシュデー」とし、退社後の時間の使い方・過ごし方をイメージする名称を付けて、従業員の健康増進や能力向上の取り組みに繋げています。
- 定時退社日:「リフレッシュデー」
- 月曜日:「スキルアップデー」
- 水曜日:「ヘルスケアデー」
- 金曜日:「コミュニケーションデー」
硬式野球部ストレッチ
ヨガレッスン
京都マラソンへの参加
京都マラソンに協賛し、島津グループから走者が参加しています。2020年2月に開催されたマラソンでは、専属コーチによるトレーニングを受け、当日は一体感ある応援で14名のランナーを盛り上げました。また、ヘルスリテラシー向上を目的として、専属コーチによる「体幹エクササイズ」「健康寿命延伸」をテーマとしたセミナーを開催し、マラソンに参加しない従業員も指導を受けました。2021年はオンラインでの開催となり、島津グループから6名のランナーが参加しました。


当社テニスチームによるテニス教室の開催
社員とその家族や地域の子供たちを対象に、当社テニスチーム「SHIMADZUBreakers」の選手によるテニス教室を開催しています。世界ランキングを保持する選手による技術指導や交流を通じて、テニスの楽しさを伝えています。同チームのWebサイトに掲載しているコラム「For Your Winning!」は、選手自ら執筆しています。運動不足の人が身体を動かしたくなったり、スポーツを楽しむ人がさらに楽しくなったりするような、身体や心のコンディショニングに関する記事をお届けしています。
禁煙推進活動
2025年島津グループ全面禁煙と喫煙率10%未満を目指して!
2017年10月健康宣言以降の受動喫煙防止対策として、2018年4月に(1)健全な労働力の確保(2)生産性の向上(3)従業員のモラルの向上(4)社員のヘルスリテラシーの向上と言う視点から受動喫煙防止プロジェクトが始動しました。
2020年3月には一部の支店を除く、全ての事業所について屋内喫煙所を廃止、2020年4月からは就業時間内禁煙(昼休みを除く)を実施しています。
また、受動喫煙防止の取組と併せ、PURE AIR通信の発信、オンラインで参加できる禁煙プログラムやニコチンガム・パッチの無料配布など、禁煙推進にも力を入れています。
オンライン禁煙プログラム
健康×食堂☆コラボレーションによる、食生活改善の取組と朝ごはんプロジェクト
2019年4月から食生活改善プロジェクトが始動しました。1年目は食生活改善の動機づけを目的とし、第1弾は食堂とのコラボレーションで社員考案レシピを管理栄養士さんがアレンジして食堂で提供しました。
第2弾は農研機構が開発したNAROStyle弁当12週間チャレンジを実施、応募の中から15名の従業員がチャレンジ、13名がゴールしました。体重減少平均-1.6kg減となりました。
2020年度からは朝食摂取や生活習慣病予防の取組を実施し、食生活改善が定着することを目指します。

スリープチェック、睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査で睡眠改善
スリープチェック、睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査で、社員の睡眠習慣や睡眠課題をセルフチェックし、早期の治療で、プレゼンティズムや生活習慣病の改善に繋げる取り組みを行っています。また、運転従事者の安全な業務遂行に繋げます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査キット
社内外にこころの相談窓口を設置
自分のストレスサインに早めに気づくこと。それがセルフケアの第一歩。社内には専門のカウンセリング担当者を置き、社員の悩み事などの相談を受けています。また、外部EAP(従業員支援プログラム)も活用し、島津グループ社員および家族が、いつでも利用できる環境を整えています。部下を持つ管理職を対象にラインケア研修を定期的に実施しています。ロールプレイングを通じて、部下との関わり方を体験し、必要な知識とスキルを習得します。
管理職向けラインケア研修
献血推進活動

献血実施風景
島津献血推進会では年に2回(春・秋)、本社三条工場、紫野工場、けいはんなの3つの事業場で献血を実施しています。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、春の実施が中止となりましたが、コロナ禍での血液不足呼びかけにより、感染防止対策を講じながら、秋の実施では111名から協力が得られました。

献血推進活動参加者の推移