NEWS & TOPICS2022年2月~6月

遺伝子解析装置AutoAmp™
第40回日経優秀製品・サービス賞の日経産業新聞賞を受賞

遺伝子解析装置AutoAmp

日本経済新聞社主催の「第40回日経優秀製品・サービス賞」において、遺伝子解析装置AutoAmpが「日経産業新聞賞」を受賞しました。同賞は、毎年1回、特に優れた製品・サービスを表彰するものです。今年はAIの活用により機器やサービスを大きく変革するような製品・サービスや、コロナ禍が長期化するなか、新たな生活者ニーズを捉えた製品・サービスが多く選ばれました。 (2022.2.2)

健康経営や女性活躍推進、働きがいのある会社として

ロゴ

健康経営に優れた上場企業として、「健康経営銘柄2022」に選定されました。また、優良な健康経営を実践している企業として「健康経営優良法人~ホワイト500~」に、女性活躍推進に優れた企業として「なでしこ銘柄」にどちらも6年連続で認定されました。加えて、グループ会社Shimadzu Scientific Instruments, Inc.(米国)はGreat Place to Work Instituteから、2年連続で「Great Place to Work」の認定を受けました。 (2022.3.9/3.22/5.12)

「レッドドット賞」と「iFデザインアワード2022」を受賞

ガスクロマトグラフとガスクロマトグラフ質量分析計用のオートインジェクタ「AOC™-30i」と、ガスバッグサンプラー「cGBS-2030」が「Red Dot Design Award 2022」を受賞。この2機種はTOF-PET装置「BresTome™」とともに、「iFデザインアワード2022」のプロダクト部門でも受賞しました。また、同賞インテリアアーキテクチャ部門では「医用分析融合体験区展示」が受賞しました。 (2022.4.13/4.27)

製品写真

東ソーとバイオ医薬品市場向け事業で協業
東ソー製LC用カラムの販売と関連技術の共同開発で合意

Nexera XS inert

当社と東ソー株式会社は、バイオ・中分子※1等、新規モダリティ※2の医薬品市場向け製品の開発と日本国内における販売に関する協業を開始しました。当社は、同市場に向けた東ソー製の液体クロマトグラフ(LC)用カラム※3の取り扱いを開始し、自社製のLCシステムと合わせて販売します。また、両社は関連技術の共同開発を進めます。 (2022.3.1)

※1 中分子医薬品:分子量500~2000程度の分子を使った医薬品。
※2 モダリティ:医薬品の様式や形態。
※3 カラム:LCの分離を担う要の部品。多様な種類があり、分離したいものや量に応じて最適な種類を選択する。

CO2の削減、カーボンニュートラル実現への貢献

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された「グリーンイノベーション基金事業/CO2を用いたコンクリート等製造技術開発プロジェクト」に、鹿島建設株式会社、デンカ株式会社、株式会社竹中工務店の3社を実施予定先とするコンソーシアムが共同提案を行い、2022年1月に採択されました。また、京都大学、京都大学発スタートアップのSymbiobe株式会社らとともに、令和3年度JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)「ゼロカーボンバイオ産業創出による資源循環拠点」事業に参画します。当社は、2018年に定めたグループの事業活動におけるCO2排出量の削減目標を改定し、2050年には実質ゼロとする新目標を設定しました。 (2022.2.9/3.29/4.15)

東京大学藤田誠卓越教授、日本電子、リガクとともに 新研究施設「FS CREATION」に参画

当社は、「三井リンクラボ柏の葉1」内に開設されたライフサイエンス分野のオープンイノベーション施設「FS CREATION」に参画しました。同施設には東京大学の藤田誠卓越教授の研究室、佐藤宗太特任教授の東大社会連携講座(統合分子構造解析講座) 、分子科学研究所・特別研究部門(藤田グループ)、さらに日本電子株式会社、株式会社リガクおよび当社が入居しています。「FS CREATION」は、「結晶スポンジ技術」を用いてワンストップで分子構造解析を行うことができる、「統合分子構造解析拠点」です。(2022.3.2)

※低分子からタンパク質までを対象に、分子構造解析の統合的な技術開発を目的に東京大学工学系研究科に2010年11月に設置された社会連携講座。

大阪大学大学院工学研究科、島津製作所、シグマクシス、3Dバイオプリント技術で協業
~技術開発を加速し、環境・食糧・健康など社会課題の解決を目指す~

大阪大学大学院工学研究科、島津製作所、株式会社シグマクシスは、「3Dバイオプリント技術の社会実装」に向けた協業に関する契約を締結しました。また、それに先立ち同研究科と当社は、「3Dバイオプリントを応用したテーラーメイド培養肉の自動生産装置の開発」に関する共同研究契約を締結。3Dバイオプリント技術を研究する同研究科と、自動前処理装置を含む分析計測機器を手掛ける当社、フードテック領域におけるコンサルティングなどに強みを有するシグマクシスの協業で、社会実装に向けた関連企業・研究機関との連携を推進していきます。(2022.3.28)

島津のアドバンスト・ヘルスケア~認知症への取り組み~

受託分析を手掛ける島津テクノリサーチは衛生検査所として登録を受け、当社の検査技術・装置を用いて、認知症の病型の診断補助用途として「血中アミロイドペプチドMS測定サービス」を開始しました。また、当社と太陽生命保険株式会社が出資する株式会社MCBIは、アルツハイマー型認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)のリスクを判定する「MCIスクリーニング検査」をより精度の高い「MCIスクリーニング検査プラス」へと進化させ、2022年4月1日から全国の提携医療機関に提供を開始しました。6月からは40歳以上の当社社員を対象に、同検査費用として2万円程度を補助します。(2022.3.31/4.1/6.29)

世界最小サイズの発光酵素「picALuc™」を東工大と開発創薬や診断・検査などの用途開発に向けて試供品を社外に提供

世界最小の発光酵素「picALuc」

東京工業大学生命理工学院生命理工学系古田忠臣助教、東京工業大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所上田宏教授とともに実用可能な発光酵素として世界最小となる「picALuc」(ピカルック)の開発に成功しました。本成果は生物-化学の境界学問分野で権威のある学術誌「ACS Chemical Biology」にオンライン掲載されました。 (2022.4.25)

※Ohmuro-Matsuyama Y.; Furuta T.; Matsui H.; Kanai M.: Ueda H. Miniaturization of the bright light-emitting luciferase ALuc: picALuc. ACS Chemical Biology.

「妊娠うつ・産後うつ」の予兆検知技術の確立へ
メロディ・インターナショナル、京都大学、熊本大学と共同研究

メロディ・インターナショナル株式会社(以下、メロディ)、京都大学、熊本大学とともに「妊娠うつ・産後うつの発症・重症化を防ぐための兆候を検知する技術」に関する共同研究を開始。国立成育医療研究センターなどのチームの研究では、産後1年間に「メンタルヘルスの不調のリスクあり」と判定された母親は10.8%。また、2015~2016年に妊娠中から産後1年未満に亡くなった女性の死因は自殺が最多でした。4者はメロディの心拍変動解析技術と当社の心電デバイスを組み合わせ、妊産婦のうつの発症・重症化の防止を目的とした「自律神経のバランスが崩れる予兆の検知技術(汎用アルゴリズム)」を開発していきます。 (2022.6.14)

初代島津源蔵による民間初の有人軽気球飛揚を記録した
当時の版画「軽気球試検之図」を発見

軽気球試検之図

創業者・初代島津源蔵は、1877年に日本で民間初となる有人軽気球の飛揚に成功しました。この軽気球飛揚の様子を記録した画家・画報記者の久保田米僊による当時の版画「軽気球試検之図」が、2021年京都市内で発見され、このたび修復作業が完了しました。これまでに「軽気球飛揚図」として公開していたものは、1947年の改組30年記念にあたり、当時の社員で画家でもあった西川純が古い写真を模写した水彩画です。 (2022.4.6)

新研究棟「Shimadzuみらい共創ラボ」を開所
新しい価値の創造と社会課題の解決を目指す

Shimadzuみらい共創ラボ

新研究棟「Shimadzuみらい共創ラボ」の開所式を、けいはんな学研都市に位置する当社の基盤技術研究所内で行いました。同研究所は、当社の長期的な成長に必要なコア技術の深耕や新技術の獲得、新事業創出をミッションとしており、さまざまな独自製品の開発に大きく寄与しています。同ラボでは、先端分析、脳五感・革新バイオ、AI(人工知能)などの研究に取り組みます。 (2022.5.27)

高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS™-2050」を発売
小型LC-MS市場に参入し販売台数倍増へ

LCMS-2050

高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-2050」を発売しました。本製品は、「使いやすさ」「基本性能の高さ」「コンパクトさ」をすべて実現したシングル四重極液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)です。当社は本製品を通じて快適な分析環境と信頼性の高い分析結果を提供することで、LC-MSを初めて扱うユーザーを幅広く獲得し、販売台数倍増を目指します。 (2022.3.3)

高性能かつユーザビリティを高めた新モデル
フーリエ変換赤外分光光度計「IRXross™」を発売

IRXross

国内外で発売したフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)の新モデル「IRXross」は、現行機種「IRAffinity-1S」と比較して約2倍の感度・分解能を実現し、経験の浅いユーザーでも操作が可能な分析ナビゲートプログラム「IR Pilot」を搭載するなどユーザビリティも向上しました。FTIR は、製薬市場や化学工業市場を中心に研究開発や品質検査用途などで幅広く使われています。 (2022.3.18)

「誰でもすぐ検査」を実現する卓上X線CTシステム
出力160kVで世界最小・最軽量の「XSeeker™8000」を発売

XSeeker 8000

「XSeeker 8000」は、高いX線出力(160kV)のCT装置として世界最小・最軽量ながら、樹脂成型品から金属部品までさまざまな対象物を鮮明に撮影できます。直感的な操作を可能にするユーザーインターフェイスで、初心者にも扱いやすい装置です。鮮明な画質と高い処理能力により製品開発・品質評価における詳細な観察から加工現場での検査まで幅広い用途に対応します。 (2022.4.25)

※当社調べ(横幅 893mm、奥行き 650mm、高さ 526mm、290kg)

世界最小と高い拡張性、簡単操作を実現
原子吸光分光光度計「AA-7800シリーズ」を発売

AA-7800シリーズ

「AA-7800シリーズ」は、世界最小※の設置面積かつ、さまざまな分析用途に対応できる汎用性、初心者も安心して使える安全性・操作性を有します。当社はこれまで、主要なグローバル製品やその基幹部品はすべて国内工場で生産していましたが、同シリーズは中国の当社グループ会社島津儀器(蘇州)有限公司で生産し、全世界に向けて販売します。 (2022.6.7)

※ フレーム測定/ファーネス測定の切り替え可能なデュアルシステムとして世界最小(2022年6月現在、当社調べ)

新薬・新素材開発を支援する
世界最速の正負イオン同時測定可能なQ-TOF型質量分析計
高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS™-9050」を発売

LCMS-9050

「LCMS-9050」は、当社主力製品である質量分析計(MS)のうち「Q-TOF型MS」と呼ばれるものです。ユーザーの声を反映し、分析時間を従来の半分に短縮しつつ信頼性の高いデータ提供を可能にした、当社最高級モデルを発売しました。今後さらにMSのラインナップを充実させ、製薬、化学、食品、環境などさまざまな分野の研究開発・品質管理に貢献していきます。 (2022.6.22)

AI技術を用いた医用製品を発売

製品写真

「遺残確認支援ソフトウェアSmart DSI※1」は手術後に患者さんをX線撮影した後、ガーゼや縫合針などが体内に残っている場合には、遺残物の可能性がある領域を抽出・色付表示し確認を支援。血管撮影システム「Trinias™」最上位機種は、AIのディープラーニング技術とX線照射条件の最適化で従来の40%以上線量を削減 ※2しました。 (2022.4.7/4.11)

※1 Detection Support with Image processing
※2 装置標準(7.5pps、10pps モード)での従来比

セラミックス製造工程を従来比約50%まで省エネ化
過熱蒸気脱脂炉「DSFシリーズ」を発売

DSFシリーズ

セラミックスの製造工程は原料の混合、乾燥、成形、脱脂、焼結からなり、脱脂工程に多くの時間とエネルギーを必要としています。本製品は、その脱脂工程において、処理時間と消費電力を従来比で約 50%に削減します。当社は本製品の市場投入によって、カーボンニュートラルに向けた製造業の生産改革に貢献していきます。 (2022.5.24)

※当社特定条件による比較

超音波と光で物体内部の異常を簡単に短時間で検知
超音波光探傷装置「MIV-X」を国内外で発売

MIV-X

当社独自の「超音波光探傷」技術で、航空機・自動車・電機・電子などの部品やマルチマテリアルなどの異常(剥離、亀裂、空洞など)を可視化・データ化できます。前身機種の基本性能「最大400mm×600mmの範囲を約20秒で検査」を引き継ぎ、「ノイズ除去」「異常の寸法などの計測」「最小検知可能サイズ(1mmから0.5mmへ)向上」によって、高機能に進化しました。 (2022.6.9)

※本技術は日本、中国、米国で特許を取得しています。

水中で80メートル間のデータ送受信を実現
当社独自の水中光無線通信装置「MC500」を発売

MC500

緑色と青色のレーザー光の送受信により水中での高速通信を可能にするモデムです。最大80メートルの通信距離を持ち、AUV(自律型潜水機)やROV(水中ドローン)と呼ばれる水中ロボットに搭載することで、ロボット間やロボット・洋上船間などの通信が可能です。また、当社は別機種の試作機で、海洋研究開発機構(JAMSTEC)によるAUVで海底に設置した観測システムからデータを自動回収する実証実験に協力しました。 (2022.5.26/6.30)

島津製作所所属プロゴルファー西郷真央選手
JLPGAツアー開幕戦で初優勝

西郷真央選手

2022年3月に西郷真央選手と所属契約を締結しました。同月、JLPGAツアー開幕戦の第35回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメントで初優勝。5月のブリヂストンレディスオープンでも優勝し、今季出場数10試合で5勝目というツアー最速記録を打ち立てました。当社は、経営理念「『人と地球の健康』への願いを実現する」 のもと、スポーツ分野でも地域や社会の健康に貢献します。

※日本女子プロゴルフ協会

島津製作所テニスチームSHIMADZU Breakers 所属
本玉真唯選手がウィンブルドン本戦で初勝利

会社代表女子テニスチームSHIMADZU Breakers

本玉真唯選手がウィンブルドン選手権(ロンドン)の女子シングルス予選を突破し、本戦出場しました。これは、当社が1988年に会社代表テニスチームを創部して以来初の快挙です。初戦は格上の選手に強気で攻めました。相手の途中棄権で2回戦進出へ。突破は叶いませんでしたが、「厳しい予選を勝ち上がり、本戦の舞台で戦えたことが大きな自信になった」と話しています。

※所属・役職は取材当時のものです。

この記事をPDFで読む

株式会社 島津製作所 コミュニケーション誌