概要
KPR-3000はオプションの液体用Vブロックプリズムを用いる事で液体試料の屈折率測定が可能です。測定波長は標準で5波長、オプションを搭載すれば、最大で16波長での測定ができます。また、標準5波長の内、C線(656.27nm)、d線(587.56nm)、F線(486.13nm)の3波長を測定すると分散式よりD線(589.3nm)での屈折率を自動算出します。
KPR-3000の測定精度は、±2x10-5(小数点以下5位)であり、表示分解能は0.000001(小数点以下6位)となっています。検量線を用いた濃度、糖度、Brix値、混合比の算出にご利用頂けます。
測定例
試料
ショ糖(スクロース)水溶液(30wt%、40wt%、50wt%、60wt%)
条件
試料温度 | 25℃ |
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測定波長 | 5波長(g線、F線、e線、d線、C線) |
結果
各濃度の試料を各波長で5回測定した値の平均値を以下のグラフに示します。濃度40wt%で最も短い波長のg線と最も長い波長のC線での屈折率差は0.010586、また濃度差10wt%で屈折率差は0.020493となりました。g線とC線の波長依存性による屈折率差は濃度で5wt%相当の違いがあることがわかります。濃度40wt%、d線の測定時で測定のバラツキ(2σ)は1.5x10-5で、おおよそ0.015%の濃度差を判別できると考えられます。