高屈折率ガラスの屈折率測定(SF11、NPH2)

概要

Vブロック方式を採用したKPR-300、KPR-3000はVブロックプリズムを交換する事で屈折率の測定範囲を選ぶ事ができます。nd 1.52のVブロックプリズム(No.1)の測定範囲は1.20~1.78で、nd 1.77のVブロックプリズム(No.2)の測定範囲は1.45~2.05になります。
KPR-300、KPR-3000では、一般的なアッベ屈折計では測定できない屈折率1.8以上の高屈折率のガラスや素材などの屈折率測定が可能です。
素材の開発、材料の製造時の品質管理、使用条件に最適化した設計をするために必要な情報取得などにご利用下さい。

関連情報:非球面樹脂レンズの屈折率測定(PMMA、COP)

測定例

試料

ガラス板 SF11 直径30 mm、厚さ 2 mm(加工前)

ガラス板 NPH2 直径30 mm、厚さ 2 mm(加工前)

条件

測定温度 23℃
測定波長 3波長(F線、d線、C線)
接触液 nd 1.78

結果

SF11で屈折率 nd 1.784825,アッベ数νd 25.70,NPH2で屈折率 nd 1.922960,アッベ数νd 18.90の結果が得られました。nd 1.77のVブロックプリズム(No.2)を使用する事で,屈折率1.7を超える高屈折率ガラスの屈折率およびアッベ数を測定する事ができました。アッベ屈折計ではサンプルよりも高屈折率の接触液が必須ですが,Vブロック式のKPR-300,KPR-3000ではサンプルよりも低屈折率の接触液が利用できます。試料と接触液の屈折率差がある場合,試料の入射面と出射面で散乱が発生する影響で光量損失が生じます。このため,光量損失により,測定に必要な光強度が得られず,測定できない場合があります。高屈折率材料を測定するときには,試料の加工面を研磨面に近づけ,散乱による光量損失を最小限に抑えることが必要になります。

図1:SF11の屈折率測定結果

図1:SF11の屈折率測定結果

図2:NPH2の屈折率測定結果

図2:NPH2の屈折率測定結果

  • ※本測定で得られた代表値であり,各試料の屈折率やその変化量を保証するものではありません。

構成

番号 項  目 備  考
1 KPR-300 詳細はこちら
2 VブロックNo.2(nd = 1.77)
3 接触液 nd 1.78