NEWS & TOPICS2022年7月~2023年2月

「高速度ビデオカメラの開発」が第47回「井上春成賞」を受賞

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東北大学 須川成利教授(前列中央)と当社社長 山本靖則(前列左)

島津製作所は東北大学未来科学技術共同研究センター 須川成利教授とともに、「高速度ビデオカメラの開発」において第47回井上春成賞を受賞しました。同賞は、大学や研究機関等の独創的な研究成果をもとに企業が開発し製品化した、我が国の優れた技術について研究者および企業に対して贈られる賞です。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 東京本部別館で贈呈式が行われました。 (2022.10.27)

島津グループのCO2排出量削減目標がSBT「1.5℃水準」の認定を取得

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島津グループの2030年度CO2排出量の削減目標は、SBTイニシアチブからパリ協定における「産業革命前と比較して気温上昇を1.5℃未満に抑える水準と整合した目標」として、認定されました。同機関はパリ協定の上記目標を達成するために、企業に対して科学的根拠に基づいたCO2排出削減目標(SBT:Science Based Targets)の設定を働きかけています。 (2022.12.2)

島津製作所が紺綬褒章を受章(京都市立芸術大学移転整備の支援)

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京都市立芸術大学 赤松玉女理事長(左)、当社相談役 中本晃

2021年9月に京都市立芸術大学の移転整備を支援するために金1000万円を寄付しました。その功績により紺綬褒章を受章し、2022年12月に伝達式が行われました。紺綬褒章は、公益のために私財(個人:500万円以上、団体:1000万円以上)を寄付した者に授与される褒章です。寄付金はキャンパス移転に伴い必要となる、教育研究のための機器・楽器の購入など、教育環境の充実に要する経費に充当されます。 (2022.12.7)

2022年度島津賞・島津奨励賞受賞者決定
−研究開発助成は23件を選定−

島津科学技術振興財団主催の第42回島津賞が国立研究開発法人理化学研究所環境資源科学研究センターの齊藤和季氏に贈られました。同賞は科学計測の基礎的な研究における功労者を表彰するものです。齊藤氏は、複数の質量分析計によるメタボロミクス解析基盤を確立しました。さらに、開発した先端的植物メタボロミクスをほかのオミクスと統合し、新規で有用な植物代謝産物を発見、これらの生産に関わる遺伝子の同定とバイオテクノロジーへの応用を実現しました。なお、島津奨励賞には3名が選出され、科学計測の基礎的研究を対象とする国内の45歳以下の研究者を助成する研究開発助成では、計23件が採択されました。(2022.12.8)

農研機構と「セルフケアフード協議会」を設立。
カゴメ、カルビー、森永乳業、はくばく、北海道情報大学が参画を表明

当社および国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構は、食による健康長寿社会の実現を目指す「一般社団法人セルフケアフード協議会」を設立しました。その目的は科学的な成分分析技術を基礎として、国民が自分の健康状態を把握して健康維持に必要な食を選択できる社会システムの構築・提供や日本の農林水産食品関連産業の振興です。賛同する食品・飲料関連企業・研究機関に参画してもらい、健康長寿につながる商品・サービス開発に活用されることを目指します。当社は「農作物などの機能性・安全性を検証」「アルツハイマー型認知症の診断・研究」などに用いる分析計測機器を開発しています。(2022.7.7)

「IoT時代の芸術における新技術研究会」を発足
STEAM教育の実践で東京藝大COI機構、三菱ケミカルと協業

東京藝大COI機構(東京藝術大学COI研究推進機構)、三菱ケミカル(三菱ケミカルグループ株式会社)および島津製作所の3者は、「IoT時代の芸術における新技術研究会」を発足しました。本研究会では、STEAM教育を取り入れたプログラムによる技術人材育成に取り組みます。今後、東京藝大COI機構はさまざまな分野の芸術家、音楽家らを講師とするプログラムを企画し、三菱ケミカルおよび当社の若手技術者・研究者に提供します。講師から学ぶとともに両社からの参加者同士での議論の機会を持つことで、人文科学と自然科学を融合した「統合知」を築いていきます。(2022.7.29)

※ STEAM教育:Science(科学)、Technology(技術)、 Engineering(工学)、 Arts (芸術・教養)、Mathematics(数学)を統合的に学習する教育手法

日本初となる血液バイオマーカーを用いた認知症診断ワークフローの構築へ
エーザイ・大分大学・臼杵市医師会と共同研究を開始

島津製作所、エーザイ株式会社、国立大学法人大分大学、一般社団法人臼杵市医師会は、大分県臼杵市を実証立地としたコホート研究を開始します。本共同研究は、血液バイオマーカーを活用し、軽度認知障害(MCI)およびアルツハイマー病の診断ワークフローを日本で初めて構築する試みです。「認知症に関する脳脊髄液・血液バイオマーカーの適正使用指針」に則り、かかりつけ医から認知症の関連学会専門医に至る医療連携体制において、血液バイオマーカーの有用性を実証し、アルツハイマー病の早期診断への貢献を目指します。(2022.11.22)

※ 厚生労働省科学研究費研究班 2021年3月31日

米プロビデンスがん研究センター、がん研究会と共同研究を開始
質量分析技術を用いた新しいがん免疫療法の開発を加速

米国のプロビデンスがん研究センター(Providence Cancer Institute)、公益財団法人がん研究会と、新しいがん免疫療法の開発に関する2年間の国際共同研究契約を締結しました。当社は、2018年より4年間、同センターと共同で、質量分析および抗体医薬分析キット「nSMOL™ Antibody BA Kit」などの技術を用いて、新しいがん免疫療法の研究開発を進めてきました。その成果を基に、がん免疫療法開発をさらに推進することが本共同研究の目的です。次世代のがん免疫療法において個々人のがんの目印(抗原)や治療薬の体内動態解明は、がん治療における個別化医療の確立に貢献します。(2022.12.19)

長崎県・長崎市と研究拠点立地協定書を締結
感染症、海洋事業、情報セキュリティで協業

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共同研究に使用する当社製品例
(水中光無線通信装置「MC500」)

島津製作所は、長崎県および長崎市と研究拠点立地協定書を締結し、この協定に基づき同市内に研究開発拠点「Shimadzu Nagasaki Collaboration Lab(長崎ラボ)」を開所します。同拠点ではまず「感染症対策」「海洋事業」「情報/セキュリティ」の3分野で長崎県の技術力を活かして共同研究を進め、社会課題の解決につながる製品・サービスの創出を目指します。 (2023.1.19)

下水とヒトの2階建てPCR検査システム「京都モデル」の特許を
新型コロナウイルス検査用に無償開放

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下水PCR検査サンプル採取の様子

島津製作所は、「京都モデル」に関する特許の新型コロナウイルス検査用途での実施権の無償提供について、個人または法人からの申し込み受け付けを開始しました。この目的は、当社が2020年5月から参画する「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」の趣旨に則り、「京都モデル」を社会実装してCOVID-19のクラスター発生抑止に貢献することです。 (2022.8.10)

取引先との共存共栄を目指して
「パートナーシップ構築宣言」を公表
サプライチェーン全体での付加価値向上に取り組む

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大企業と中小企業がともに成長できる持続可能な関係構築を目指し、関係大臣や、経済界代表で構成される「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」の趣旨に賛同し「パートナーシップ構築宣言」を公表しました。これは、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者の皆さまとの連携・共存共栄を進め、新たなパートナーシップを構築することを宣言するものです。 (2022.11.17)

日水製薬株式会社を完全子会社化
分析計測機器と培地・試薬のシナジーで臨床検査向け事業拡大へ

島津製作所は、2022年11月15日付でTOB(株式公開買い付け)を経て臨床診断薬や産業検査薬などに強みを持つ日水製薬株式会社を完全子会社化しました。同社の商号は2023年4月1日付で島津ダイアグノスティクス株式会社となります。分析計測機器を主力とする当社が、臨床市場向け販路および試薬関係の技術・知見を持つ日水製薬を完全子会社化することで、「臨床診断」「微生物検査」「細胞関連」の3つの事業領域においてシナジーを創出し、企業価値向上を図ります。(2022.11.18)

世界最高水準の研究エリアから新たな価値創出を目指す
川崎市に新拠点「Shimadzu Tokyo Innovation Plaza」を開設

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当社の主力事業である分析計測部門の新拠点「Shimadzu Tokyo Innovation Plaza」(以下Shimadzu TIP)を殿町国際戦略拠点「キングスカイフロント」(川崎市殿町地区)に開所しました。Shimadzu TIPでは、最先端の「魅せる」ラボ空間を活用し近隣の研究機関や国内外の顧客とつながることで、分析計測機器の新たな用途開発や新産業を創出するオープンイノベーションを促進します。 (2023.1.16)

3種類の画像で新素材の研究開発に貢献
国産初の位相コントラストX線CTシステム
「Xctal 5000」を国内外で発売

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「Xctal 5000」では、一度の撮影でX線の吸収像・散乱像・屈折像という3種類の画像を取得可能です。物質を透過するX線の散乱・屈折を可視化する「X線位相コントラスト」で、X線の吸収を可視化する「X線吸収コントラスト」を用いる従来のX線CTシステムでは困難だった対象物も観察できます。繊維強化樹脂や複合材料、生体材料などの研究開発に貢献します。 (2022.11.1)

世界で唯一、赤外分光法とラマン分光法の一台二役を実現
赤外ラマン顕微鏡「AIRsight™」を国内外で発売

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フーリエ変換赤外分光光度計IRXross™(左)と接続したAIRsight™(右)

本製品は、赤外分光法とラマン分光法という2つの分析手法を同一の装置で行える、普及機種として世界唯一の顕微鏡システムです。化学や電機・電子、機械・輸送機などにおける微小異物解析や品質管理だけでなく、海洋汚染の原因のひとつとされるマイクロプラスチックの研究にも役立ちます。赤外顕微鏡とラマン顕微鏡を設置するのと比べ、同じソフトウェアで2手法を制御できます。 (2022.11.16)

コンパクト質量分析計で簡単にMSイメージング
「卓上MALDIイメージングキット」を国内外で発売

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本製品は、卓上型のマトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析計「MALDI-8020」「MALDI-8030」での「質量分析(MS)イメージング」を可能にします。この技術は、医薬・臨床分野において患部にどの程度の疾患バイオマーカーが存在するかの確認や、化学分野での樹脂中の添加剤の分布確認をはじめとした研究用途などで測定ニーズが高まっています。 (2023.1.24)

音声操作装置を世界で初めて搭載して正しく安全な検査を実現
精密万能試験機「オートグラフAGX™-V2シリーズ」を発売

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左:卓上型、右:床置型

本シリーズは、世界初の音声操作装置搭載試験機です。日本語、英語、中国語に対応しています。試験効率を高める「大型カラー液晶タッチパネル搭載モデル」、大型部品の試験が可能な「試験空間幅広モデル」など計5モデルを用意しました。優れた性能と幅広いラインナップを活かし、炭素繊維強化樹脂や金属など素材開発や輸送機器関連の研究開発、品質管理に貢献します。 (2023.1.25)

自動化を極め、不良解析を大幅に効率化
赤外顕微鏡「AIMsight™」を国内外で発売

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フーリエ変換赤外分光光度計IRXross™(左)と接続したAIMsight™(右)

本製品は、測定対象に赤外線を照射してその反射・透過率を調べることで、微小な対象物を簡単に自動測定できます。「広視野カメラによる容易な測定範囲の決定」「測定対象の自動認識」「測定位置の自動設定」「異物解析プログラムによる自動解析」などが可能です。また環境に配慮し、欧州でのRoHS指令で規制されている水銀・カドミウムを用いない、T2SL検出器を新たに採用しました。(2023.1.31)

<国内初> 病院の放射線科専用受付システムを発売
「MERSYS-IV™(ラジエーションパッケージ)」

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本製品は、受付機に診察券を挿入または患者さんのリストバンドのバーコードを読み取らせることにより、放射線科での検査受付が可能です。検査予約などで広く使用される放射線科情報システム(RIS)と連携する無人受付システムの商品化は国内初です。受付待ちの混雑解消で患者さんに快適な受付フローを提供し、医療スタッフの業務効率も向上、人的ミスの回避にも有効です。(2022.7.5)

※ 2022年5月発売済のRIS連携機能付き
 無人受付システムにおいて(当社調べ)

回診用X線撮影装置の海外向け新タイプを発売
移動型のX線撮影装置に対する幅広いニーズに対応

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海外で要望のあるデジタル・ラジオグラフィ(DR)を組み合わせた、デジタル式回診用X線撮影装置「MobileDaRt Evolution™ MX8 Version vタイプ」を海外向けに発売しました。2020年以降、COVID-19による肺炎診断のために、回診用X線撮影装置のニーズが世界的に拡大してきました。また、医療施設で使用される各種X線装置のDRは、近年多種・多彩になり、当社もラインナップ拡充に努めています。(2022.7.12)

生産ラインのDX化で、働きやすさと環境負荷低減を推進
島津医用機器の製造子会社、島根島津

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島津製作所の製造子会社で、医用X線診断装置の一貫生産を行う島根島津(島根県出雲市斐川町)は、新棟を建設して塗装工程をDX化し、あわせてロボット溶接を増強します。年間数千台を生産して国内外に出荷する同工場の生産性向上、品質の均一化などを図りながら、社員の働きやすさと環境負荷低減を推進します。(2022.7.28)

より迅速な受託分析サービス提供へ
島津テクノリサーチが自動車業界向け受託ラボを開設

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受託分析子会社の島津テクノリサーチは、自動車業界向け受託試験に特化した中部事業所「Automotive Testing Laboratory」(愛知県刈谷市)を開所しました。延べ床面積1100m2を有し、材料解析・強度試験・非破壊試験など、自動車および自動車部品メーカーが求める各種試験に対応します。自動車関連企業の拠点が集積する中部エリアで、最新の分析計測装置による迅速な試験を提供します。(2022.11.9)

島津製作所女子テニスチーム「SHIMADZU Breakers」
3年ぶり通算6度目の日本リーグ優勝

会社代表女子テニスチームSHIMADZU Breakers

日本一の実業団チームを決める「第37回テニス日本リーグ」の決勝戦が、2月19日に東京体育館で開催されました。SHIMADZU Breakersは、橋本総業ホールディングスに2-1で勝利し、優勝しました。選手個人では、本玉真唯選手が最高殊勲選手賞を、加治遥選手が優秀選手賞と同大会シングルス通算20勝を、大前綾希子選手がダブルス通算40勝を授賞・表彰されました。

※所属・役職は取材当時のものです。

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株式会社 島津製作所 コミュニケーション誌