水中での通信方法
カーボンニュートラルで注目を集める洋上風力発電をはじめ、海洋開発や海洋設備の効率的な保守・点検として無人化・省力化に注目が集まっています。これまでの作業主体であった潜水士から無人潜水機(水中ロボット)の作業に切り替わっていくにあたり、水中での通信方法をいかに確保するかが重要になっています。
水中通信方法は、大きく分けて有線通信、音波による無線通信、そして光による無線通信があります。
有線での通信は安定・高速通信可能も、ケーブルによる制限あり
有線通信は安定した高速通信を確保でき、電力供給ができるメリットがある反面、行動範囲がケーブルにより制限される、ケーブルが海中構造物に絡まる、潮流によりケーブルが流されて水中ロボットの操作性に影響を及ぼすデメリットがあります。
音波による無線通信は長距離通信可能だが、通信容量が限られる
音波を使った音響通信は水中で無線通信が可能であり、長距離通信が可能なメリットがある反面、通信容量が少なく、画像や動画などの大容量データは通信できないデメリットがあります。
光による無線通信は大容量通信が可能
■有線通信
メリット |
・安定した高速通信 ・電力も供給できる |
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デメリット | ・行動範囲がケーブルにより制限 ・ケーブルが海中構造物に絡まる ・ケーブルが潮流に流される |
■音響通信
メリット |
・水中で無線通信が可能 ・長距離通信(数千m~)が可能 |
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デメリット |
・通信容量が少ない(~数百kbps) |
■光通信
メリット |
・水中で無線通信が可能 ・大容量高速通信が可能 (~95Mbps) |
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デメリット |
・音響と比較して通信距離が短い |
画像や動画などの大容量通信は光の領域であり、伝送データの多くは光による通信が必要です。一方、長距離通信が必要な場面では音響通信が必要になるため、状況に応じて光無線通信と音響通信を使い分け、または併用することで、最適な通信方法を確保することが重要になります。
今後、増加が見込まれる洋上風力発電施設などの建設や海洋設備の効率的な保守・点検には、水中ロボットが自由に航行し画像や動画で海中の様子を捉えることが望まれます。そのことから、光を用いた水中での無線通信が有効と考えられます。
では、光を用いた水中での無線通信について詳しく紹介します。
島津製作所の水中光無線装置「MC500」製品紹介動画
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