2014.8.25 ピーク検出・タンパク質同定を高度化する手法論文が発刊されました

 日本質量分析学会が発行し “J-STAGE*に含まれている英文journal “Mass Spectrometry (The Mass Spectrometry Society of Japan)”に、本PJで行った研究成果を紹介する論文が掲載されました。

 質量分析装置から得られる”生”データには、通常 多くのノイズが含まれており、特に質量分解能の低いデータの場合は ピーク検出が困難になります。
 本論文では、この様なデータから適切なピーク検出を行う本PJ開発のアルゴリズムを解説しています。また、本アルゴリズムを実データに適用し 従来方法と比較して タンパク質同定能力が向上できた事も紹介しています。

 なお、本手法は 本PJのHPからフリーダウンロードできる”Mass++”上に実装されており、同ソフトウエアのピーク検出機能として利用可能です。

*:
J-STAGEは、科学技術振興機構JSTが提供する総合電子ジャーナルプラットフォームであり、優れた研究開発成果をいち早く世界に向けて発信していくために、学協会発行の論文誌等の発行を電子化し インターネットで公開していくために運営されています。

Jingwen Yao1, Shin-ichi Utsunomiya1, Shigeki Kajihara1, Tsuyoshi Tabata2, Ken Aoshima2, Yoshiya Oda2, Koichi Tanaka1
“Peptide Peak Detection for Low Resolution MALDI-TOF Mass Spectrometry”, Mass Spectrometry, Vol.3, (2014) A0030
1 Koichi Tanaka Laboratory of Advanced Science and Technology, Shimadzu Corporation
2 Biomarker & Personalized Medicine, Eisai Product Creation Systems

 

発表資料(Mass Spectrometry掲載論文紹介 フリーダウンロードへのリンク)

本ピーク検出ソフトウェアツールダウンロードサイト:
https://www.shimadzu.co.jp/aboutus/ms_r/soft.html
(本機能は 現在 Mass++に付属した標準機能として含まれています)

 

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