NEWS & TOPICS2023年3月~2023年6月

2030年までに陸・海の30%以上の保全・保護を目指す
「生物多様性のための30by30アライアンス」に参加

環境省を含む17の自治体・団体・企業が発足させた「生物多様性のための30by30アライアンス」に参加しました。「30by30」(サーティ・バイ・サーティ)とは、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復させる「ネイチャーポジティブ」に向けて「2030年までに国内の陸と海の30%以上を健全な生態系として保全・保護しよう」とする目標です。当社は「地域在来種を中心とした生物多様性保全と文化継承」「生態系ネットワークを意識した、生物の生息場所や環境の提供」「産学連携による分析技術を活用した土壌管理」の3つの視点から森づくり活動を進めており、本アライアンスに賛同しました。(2023.3.8)

「健康経営銘柄」に3年連続で選定
健康経営優良法人 ~ホワイト500~には7年連続で認定

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健康経営に優れた上場企業として、「健康経営銘柄2023」に選定されました。同銘柄は社員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を選定するもので、当社は3年連続で選ばれました。また、経済産業省と日本健康会議が優良な健康経営を実践している大規模法人を認定する「健康経営優良法人~ホワイト500~」に7年連続で認定されました。 (2023.3.8)

島津製作所・九州大学・かずさDNA研究所が「ABiS Lab.」を開設
医薬・食品開発に寄与する「脂質解析統合プラットフォーム」開発へ

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島津製作所・(大)九州大学・(公財)かずさDNA研究所は当社「ヘルスケアR&Dセンター」に「Auto Biomolecular analysis Systematization Laboratory(ABiS Lab.、エビスラボ)」を開設します。同ラボは、「脂質解析統合プラットフォーム」の開発に向けた共同研究の拠点となり、3者は脂質分析・解析の統一的な基準設定に必要となる「分析条件・前処理手順」「標準試料」「測定データ解析システム」を開発して、これらを統合したプラットフォーム完成を目指します。 (2023.3.9)

新しい健康経営の普及と健康保険組合の健全化を目指す
「健康経営アライアンス」設立

味の素(株)、SCSK(株)、オムロン(株)、キリンホールディングス(株)、島津製作所、(株)JMDC、日本生命保険(相)、(株)三井住友銀行(50音順)は、2023年6月に「健康経営アライアンス」を設立し、会長にオムロン(株)の取締役会長 山田義仁氏が就任しました。日本の産業界が直面する「社員の健康増進」、「健康保険組合の財政の健全化」、「医療費抑制への貢献」の課題解決に向け、業界を超えた8社が発起人・代表幹事となって企業に参画を呼び掛けてきました。2023年6月30日設立時点でビジョンに共感した100社超の企業・団体が参画しています。(2023.3.10/6.30)

農研機構と島津製作所が技術を提供、
カゴメ・はくばく・森永乳業の利用が決定 健康につながる
食品・飲料開発を支援する「NARO島津テスティングラボ」開設

島津製作所と(国研)農業・食品産業技術総合研究機構は食品・飲料メーカーの健康に寄与する研究や製品開発を支援する「NARO島津テスティングラボ」を開設しました。両者との共同研究を視野に入れる食品・飲料メーカーは1か月単位で自由に利用できます。入居者は高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS™-8060NX」「LCMS™-9050」や、ガスクロマトグラフ質量分析計「GCMS-TQ™8040NX」など最新の分析計測機器を利用可能で、独自のテーマに沿った研究開発を行います。カゴメ(株)・(株)はくばく・森永乳業(株)らが順次入居予定です。 (2023.3.22)

「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」がNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択

(株)カネカ、(株)バッカス・バイオイノベーション、日揮ホールディングス(株)と島津製作所は、(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構が公募した「グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」に対し、「CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」を共同提案し、実施予定先 として採択されました。本プロジェクトでは CO2を原料として生分解性バイオポリマーを生産する微生物の開発および生産プロセスの技術開発を行い、化石資源に依存しない循環型バイオものづくり技術の実現を目指します。 (2023.3.22)

2023年度-2025年度の新中期経営計画を策定
世界のパートナーと共に社会課題を解決するイノベーティブカンパニーへ
~技術開発力と社会実装力の両輪強化により持続的成長を果たす~

当社は2023年度-2025年度の3か年にわたる中期経営計画を策定しました。基本方針として「世界のパートナーと共に社会課題を解決するイノベーティブカンパニーへ~技術開発力と社会実装力の両輪強化により持続的成長を果たす~」を定め、5つの事業戦略「重点事業強化-LC、MS、GC、試験機、TMP-」「メドテック事業の強化」「海外事業の拡大‐北米強化‐」「リカーリングビジネスの強化、拡大」「新事業・将来事業の創出」を推進します。最終年度の2025年度では売上高5,500億円(2022年度対外公表値17.0%増)、営業利益800億円(同17.6%増)という業績目標の達成を目指します。 (2023.3.22)

大阪大学・島津製作所・伊藤ハム米久・凸版印刷・シグマクシスが「培養肉未来創造コンソーシアム」を設立
研究推進拠点を大阪大学に設置

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大阪大学大学院工学研究科、伊藤ハム米久ホールディングス(株)、凸版印刷(株)、(株)シグマクシスと当社は、「3Dバイオプリントによる食用培養肉製造技術に関する社会実装の具体的な取り組み」を目的に、「培養肉未来創造コンソーシアム」を設立しました。「3Dバイオプリント技術の応用開発」「生産・流通までの一貫したバリューチェーンの確立」「省庁や民間企業との連携による法規制整備への貢献」を進め、環境・食糧問題の解決や、人々の健康増進、未来の食の提案に寄与していきます。 (2023.3.29)

グローバル・ブレインと総額50億円のCVCファンドを設立
革新的なPCR拡張技術を持つ米ChromaCode社に出資

島津製作所は、独立系ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン(株)とコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Future Innovation Fund」を設立しました。運用期間は10年間、運用総額は50億円で、主な投資領域は新中期経営計画で注力する「ヘルスケア」「グリーントランスフォーメーション」「マテリアル」「インダストリー」です。当社と親和性の高い技術や知見を持つスタートアップに投資し、協業を通じて支援するとともに、当社製品・サービスの成長や新規事業の創出にもつなげます。第1号として、遺伝子検査の拡張技術を有するスタートアップであるChromaCode,Inc.(米国)に出資しました。(2023.4.5/6.7)

新物流棟「Shimadzu Logistics Center Kyoto」を開設
生産能力拡大と物流の効率化を目指す

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島津製作所は、京都府向日市の高機能型物流施設「Landport京都南」に新物流棟「Shimadzu Logistics Center Kyoto」を開設しました。これまで本社工場に保管していた分析計測機器の組み立てに必要な部材をこの新物流棟に移動し、保管します。 それにより本社の生産スペースを拡大し、生産機種拡大と自動化を進めます。また社内外11か所にある倉庫を、新物流棟と社内倉庫2か所に集約し、人員配置の最適化や拠点間の輸送費を削減します。 (2023.4.6)

物流の2024年問題解決に向けたIoT活用による荷役作業の可視化を実現
~経済産業省「物流 MaaSの実現に向けた研究開発・実証事業」にて協創を加速~

三菱ロジスネクスト(株)、島津製作所、(株)NTTデータは2022年より経済産業省が実施する令和4年度「物流MaaSの実現に向けた研究開発・実証事業」実施団体として、センサーなどを用いたトラック積卸しを中心とした荷役作業の可視化に取り組み、実用化に向け一定の成果を得ました。当社の担当は「独自開発の油圧IoTユニット(製品化未定)によるトラック及びフォーク荷役機構の油圧データ取得・分析」。今回の実証では、トラック・フォークリフト・ドライバーに装着したデバイスで得られたデータの収集・分析で「ドライバーの負荷状況」や「貨物の積載状況」を可視化し、運行品質改善への道筋を検証しました。(2023.4.13)

分析計測機器2製品が「Red Dot Design Award 2023」を受賞

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高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS™-2050」と原子吸光分光光度計「AA-7800」シリーズが「Red Dot Design Award 2023」を受賞しました。本賞は世界最大のデザイン・ コンペティションの一つで、今年は、約60か国のデザイナー、デザイン事務所、メーカーが出品しました。受賞作は「機能美」「審美性」「優れた使用感」「持続可能な信頼性」の4つの基準で選定されました。 (2023.4.17)

大阪大学と産学共創で連携推進協定を締結
修士卒を社員として採用、博士課程で共同研究に従事

島津製作所と大阪大学は、産学共創を通じた科学・技術力向上や人材育成、社会貢献を目的とした連携推進協定を締結しました。2021年から同大学と進めていた、当社の技術者・研究者の博士号取得を支援する「REACHラボプロジェクト」を「REACHプロジェクト」に発展させます。大阪大学大学院の学生を修士課程修了時に当社で採用し、社員として博士後期課程に派遣し共同研究に従事させます。本プロジェクトは新中期経営計画で取り組む人材戦略「高度専門人財(博士、スペシャリスト)育成プログラムの推進」の一環で、大阪大学との連携を通じて社是「科学技術で社会に貢献する」に通じる人材の育成に取り組みます。(2023.4.21)

当社相談役の中本晃が旭日重光章を受章

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当社相談役の中本晃(元社長・会長)は、日本の産業振興に貢献した功労により、2023年春の叙勲において「旭日重光章」を受章しました。旭日重光章は旭日章のうち、旭日大綬章に次ぐ第二位の勲等の章で、国または公共に対する功労のある者へ、特にその内容に着目し、顕著な功績を称えるものとして授与されます。 (2023.5.2)

ソフトウェア・人材の獲得で、病院向けに質量分析計を拡販へ
仏ソフトウェア会社Biomaneo社を買収

5月31日にBiomaneo社(所在地:フランス、代表者:郡山邦彦)を完全子会社化しました。同社は臨床分野に強みを持つソフトウェア・試薬キットの会社です。当社欧州子会社であるShimadzu Europa GmbHは、2020年より、Biomaneo社と新生児スクリーニング検査(NBS)に用いるソフトウェアの販売面で提携してきました。今回の買収は、臨床向けソフトウェア製品の獲得と、欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)対応に長けたソフトウェア人材の確保を目的としており、当社・メドテック事業の強化に向け、当社製品とBiomaneo社のソフトウェア、当社子会社であるAlsachim社や島津ダイアグノスティクスの試薬によるトータルソリューションの提供を進めます。(2023.6.9)

「iSTOXX MUTB Japan プラチナキャリア150インデックス」に選定

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島津製作所は、従業員のキャリア構築に積極的な国内企業で構成される「iSTOXX MUTB Japan プラチナキャリア150インデックス」に選定されました。「プラチナキャリア」とは、年齢によらず自律的な学びや経験を通じてスキルを磨き、積み上げていくキャリア像を示しています。「長期的な視点」「自律的な学び」「社会への貢献」の三つの観点から150銘柄が選ばれています。 (2023.6.13)

GEヘルスケア・ジャパンと島津製作所
循環器領域における課題解決のために協業を開始

MRI、CT、超音波、PACSなどを中心に画像診断の分野では100年を超える経験および実績とともにグローバルリーダーとして、約160か国で10億を超える患者様をサポートしているGEヘルスケア・ジャパン(株)と島津製作所は、循環器領域における国内での協業を開始します。当社は血管撮影システムTriniasシリーズ(天井走行シングルプレーン型)をGEヘルスケア・ジャパン向けにOEM(相手先ブランドによる生産)で供給します。GEヘルスケア・ジャパンは同シリーズをラインナップに加えて国内市場での販売を開始する予定です。 (2023.6.14)

核酸医薬品の熱安定性をワンステップで効率的に評価
業界最高水準のデータ信頼性を実現する
「Tm解析システム」を国内外で発売

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本製品は紫外可視分光光度計を用いて核酸医薬品開発の熱安定性解析を行います。核酸医薬品は、DNAやRNAなどの核酸から構成される医薬品で、副作用が少なく、これまで治療が困難だった疾患・疾病への適用が期待されています。従来、「核酸の熱安定性」の評価指標であるTm値の測定には手順ごとに専用装置が必要でしたが、本製品は業界で初めて測定から解析までを自動実行します。 (2023.4.18)

調査対象の98%が「ビタミンD不足」に該当
ビタミンDの血中濃度調査に全自動質量分析技術が貢献

島津製作所は、東京慈恵会医科大学の臨床検査医学講座 越智小枝教授・整形外科学講座 斎藤充教授らとの共同研究にて、2019年4月から2020年3月までの期間に東京都内で健康診断を受けた5,518人を対象に、当社製の液体クロマトグラフ質量分析装置「LCMS™-8050」および全自動LCMS前処理装置「CLAM™-2030」で構成されるシステムを用いて、調査を実施し、98%がビタミンD不足に該当していたことを明らかにしました。今後、ビタミンDが不足している現状への早急な介入とともに、ビタミンD不足を引き起こすそのほかの原因についても解析が必要です。共同研究を通じて開発したビタミンD分析技術の早期製品化を目指します。 (2023.6.8)

腸管上皮細胞と腸内細菌を同一環境で培養、ヒト腸管を人工的に再現「腸内細菌共培養デバイス」のテスト販売を開始

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ヒトの腸内環境を再現した細胞培養装置「腸内細菌共培養デバイス」のテスト販売を開始しました。「酸素が必要な腸管上皮細胞」と「酸素のない環境を好む腸内細菌」の共培養が可能です。基礎技術は、京都大学生命科学研究科 片山高嶺教授との共同研究の成果です。本製品を試用した森永乳業(株)の研究成果は科学雑誌『Frontiers in microbiology』に掲載されました。 (2023.6.22)

※複数の細胞腫や組織を同一の環境で培養すること

優れた操作性・安全性で医療のクオリティ向上に貢献血管
撮影システム Trinias™シリーズバイプレーンタイプを発売

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血管撮影システム「Trinias(トリニアス)」シリーズのバイプレーンタイプ3モデルを国内外で発売しました。X線管装置と検出器を搭載したCアームを2式持つバイプレーンは、特に心臓や頭部領域、小児などの高度なカテーテル手術で使用されます。複合的な動きをワンタッチで操作できる機能の搭載などによる治療時間の短縮や、バイプレーン撮影による造影剤投与量の低減を実現しました。 (2023.4.12)

診療所向けX線撮影装置「X’sy Anesis™」を発売
簡単な操作を可能にして医療現場の負担軽減に貢献

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「X'sy Anesis(エクシーアネシス)」は、肺炎などの病変の診断用途や、骨折の画像診断などの整形外科用途に多く使用される、一般撮影システムと呼ばれる医療機器です。診療放射線技師などの専門技術者ではない医療従事者による操作を容易にするため、最適な撮影条件を自動設定する機能を搭載しました。操作負担の軽減とともに、検査時間の短縮を通じて患者さんの負担軽減にも貢献します。 (2023.4.13)

スポーツチーム「SHIMADZU Breakers」に新メンバー13名が加入
プロテニスプレーヤー永田杏里選手と所属契約を締結

会社代表女子テニスチームSHIMADZU Breakers

当社には「SHIMADZU Breakers」の呼称で活動するテニス・ラグビー・野球チームがあり、それぞれの目標に向かって練習に励みながら、地域貢献やスポーツ振興にも積極的に取り組んでいます。今春にはプロテニスプレーヤーの永田杏里選手を含む、計13名の新メンバーが加入しました。

※NEWS & TOPICSでは法人名・団体名を以下のように省略しています。
 株式会社…(株)、国立大学法人…(大)、公益財団法人…(公財)、相互会社…(相)、国立研究開発法人…(国研)
※記載されている会社名、製品名、サービスマークおよびロゴは、各社の商標および登録商標です。なお、本文中では「TM」、「®」を明記していない場合があります。
※所属・役職は取材当時のものです。

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株式会社 島津製作所 コミュニケーション誌