2013.9.27-10.1、オランダのアムステルダムで開催される 欧州癌学会”European Cancer Congress 2013 (ECCO-ESMO-ESTRO)”は、個別の腫瘍ごとではない 多くの専門分野に渡って学ぶ機会となる、隔年で開催される 欧州で最大のがん学会です。
本PJでのがん関連研究は、京都大学医学部を中心に、主に乳がんと前立腺がん/肥大に関して行われてきました。
乳がんに関しては、これまで様々な発表を行ってきましたが、9.28 European Cancer Congressで「尿中から前立腺がん/肥大のマーカー候補の発見」に関する対外発表を初めて行いました。
現在 前立腺疾患に関しては、主に”血液中”の前立腺特異抗原：PSA(Prostate-Specific Antigen)の値を参考に(予備)診断が行われていますが、多くの専門家は その”確かさ”を疑問視する指摘を行っています。
採尿は、採血よりも被検者の心理的負担が少ない、より”非侵襲”の検査方法です。
本PJでは、被検者から採集した尿をMALDI-MSで測定し、新規に発見したペプチド断片の尿中量と病状の関連を解析し、上記PSA診断よりも信頼性が高くなる事が期待できるバイオマーカー候補を見出しました。
Kenji Nakayama1, Takahiro Inoue1, Sadanori Sekiya2, Yu Miyazaki1, Naoki Terada1, Shigeki Kajihara2, Shinichi Iwamoto2, Shin-Ichiro Kawabata2, Kazuharu Shimizu3, Koichi Tanaka2, Osamu Ogawa1
“Fragmented peptides of prostate-specific antigen (PSA) as novel urinary biomarker candidates for diagnosis of prostate cancer”
1 Department of Urology, Graduate School of Medicine, Kyoto University
2 Koichi Tanaka Laboratory of Advanced Science and Technology, Shimadzu Corporation
3 Department of Nanobio Drug Discovery, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyoto University
European Cancer Congress ホームページ
・乳がん関連新着情報:
2013.8.22 「MALDI-MSによる乳がんイメージング」記事が新聞各紙に掲載されました
2013.4.15 【資料掲載】糖ペプチド解析用の新手法を解説する論文が発刊されました
2012.11.7 【資料掲載】糖鎖構造情報を入手する新手法を解説する論文が発刊されました
