食品分析用 近赤外分光器開発に最適な凹面回折格子

食品の品質評価には「近赤外分光法」が広く使用されています。島津製作所では、近赤外分光に適した高効率凹面回折格子を幅広くラインナップしています。

背景
メリット
まとめ

背景:食品分析に用いられる近赤外分光法とは?

近赤外分光法は、食品の品質評価のための非破壊計測手法の一つです。以下のように様々な食品・成分の分析に利用されています。

<用途例>
穀類(タンパク質・デンプン・水分)
生乳(タンパク質・脂肪・糖質)
食肉(タンパク質・脂肪・水分)
飲料(アルコール・酸度・アミノ酸・糖質)
果実(糖質)

食品分析

近赤外分光法は、非破壊で食品の選別・品質評価を行うことができることから、食品の品質向上・ブランド価値向上に役立てられています。

分光における波長分散素子としては一般的に「回折格子」が使用されます。その中でも特に食品分析用の近赤外分光器には、扱いが簡単な「凹面回折格子」が主に使用されています。

凹面回折格子

 

メリット:簡単に、安定した食品分析用 近赤外分光器を開発できます

凹面回折格子の最大の利点は、1素子で分光器を構成できる点です。凹面回折格子はセンサ面への結像機能・収差補正機能を有しているため、凹面鏡などの結像素子を加えた複雑な分光光学系の構成が不要になります。

ポイント① 設計の円滑化
凹面回折格子では、素子ごとに最適な光学配置情報(スリットやセンサの配置)を提供しています。そのため、配置通りに各部品を並べるだけで簡単に分光器を設計できます。

凹面回折格子の設計

フラットフィールド ポリクロメータ用凹面回折格子マウント

ポイント② 組立調整時間の短縮
凹面回折格子を用いた分光器は、平面回折格子や凹面鏡を用いた分光器に比べると部品点数が少ないため、調整箇所が少なく、組立調整時間を短縮できます。

ポイント③ 分析結果の安定化
分光器の調整箇所が少ないことは、分光器の特性バラツキを抑えることにも繋がります。食品分析装置の機体差が生じにくいため、分析結果の安定化に寄与します。

まとめ:島津製作所の凹面回折格子

当社の回折格子は、ブレーズド溝による高い回折効率と低迷光が特長です。
光学配置提案、新規回折格子や分光器モジュールのご相談も積極的に承っております。
まずはお気軽にご相談ください。

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