島津製作所の経営理念である「人と地球の健康」への願いを実現するには、従業員一人ひとりが健康で安全に、そして活き活きと働くことが基盤となります。私たちは、この健康への願いの実現に向けて邁進していくことを宣言します。
2017年10月
日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に対する取り組みの一つとして、経済産業省と東京証券取引所は、社員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する企業を「健康経営銘柄」として、毎年、業種ごとに選定されます。選定された企業は、企業理念に基づき、社員等への健康投資を行うことで、社員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、その結果として業績向上や株価向上が期待されます。当社は、2021、2022年と3年連続で認定されました。
なお、健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度です。当社は、この制度が開始された2017年度から9年連続で認定されました。
※「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。
評価指標 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年目標値 |
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Well-beingスコア*1 | - | - | 45.2 | 50.0 |
プレゼンティーイズム*2 | 80.4 | 79.9 | 79.7 | 80.0 |
アブセンティーイズム*3 | 0.97 | 1.01 | 1.31 | - |
*1: | 当社独自の企業文化を踏まえた健康行動尺度(全ての設問に「いつもしている」「しばしばしている」「ときどきしている」を選択した者の割合) |
*2: | SPQにて測定、2024年の回答率は93.6%(回答数4,142人) |
*3: | 疾病休業延べ日数/在籍労働者の所定労働日数×100にて算出 |
評価指標 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年目標値 |
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エンゲージメント*4 | 52.1 | 52.2 | 65.0 | 65.0 |
適正体重である社員の割合(%) | 70.0 | 70.3 | 70.9 | 71.3 |
運動習慣のある社員の割合(%) | 29.5 | 29.2 | 30.0 | 30.2 |
朝食摂取する社員の割合(%) | 82.5 | 81.5 | 81.6 | 81.8 |
睡眠で疲労が回復できる社員の割合(%) | 71.7 | 70.3 | 67.3 | 68.0 |
高ストレス者率(%) | 7.0 | 6.7 | 10.0*5 | 10.0 |
たばこを吸わない社員の割合(%) | 88.0 | 88.6 | 89.3 | 90.0 |
*4: | 2022年、2023年はストレスチェック委託業者独自設問により測定(偏差値)、2024年はエンゲージメントサーベイにて、自社への誇り、達成感、貢献意欲 に肯定的回答をした割合(%)を算出、回答率は85.3%(回答数3,487人) |
*5: | 2023年、2024年はストレスチェックの尺度変更及び抽出要件の変更あり |
評価指標 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
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各種イベント・セミナー参加者(人) | 3,237 | 6,332 | 6,750 |
高ヘルスリテラシー割合(%) | 42.5 | 43.8 | 40.7 |
働きがいのある職場の割合(%) | 45.7 | 50.5 | 76.8*6 |
*6: | 2024年度から尺度変更により算出基準見直し |
評価指標 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
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定期健康診断受診率(%) | 100.0 | 100.0 | 100.0 |
有所見者率(%) | 49.5 | 33.0*7 | 32.0 |
精密検査受診率(%) | 50.8 | 69.6 | 70.9 |
ハイリスク者介入率(%)*8 | 100.0 | 100.0 | 100.0 |
速やかに受診を要する者の医療機関受診率(%) | 78.9 | 74.2 | - |
特定保健指導実施率(%) | 52.2 | 66.0 | - |
乳がん検診受診率(%) | 66.1 | 61.6 | 63.1 |
ストレスチェック受検率(%) | 93.1 | 93.0 | 93.6 |
ヘルスウォーク(年2回)参加率(%) | 24.3 | 28.9 | 26.7 |
健康Webサービスkencom登録率(%) | 83.1 | 84.0 | 83.9 |
健康経営スコア(健康経営度調査評価指標) | 63.5 | 65.0 | 65.4 |
*7: | 一部健診機関の基準値を変更 |
*8: | 産業医が必要と判断した者への介入率 |
各種健康施策 | 施策概要 | 肯定的回答割合(%) |
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2023年 秋の歩活 | kencomを活用したウォーキングイベント(ヘルスウォーク)の開催 | 69.7 |
京都マラソンイベント | 運動関連セミナーの開催、出走ランナーの応援など | 87.5 |
ピンクリボンイベント | セミナー、コンサート、本社ライトアップ、がん検診の受診促進など | 70.0 |
MCI講演会 | 外部専門家による認知症講演会の開催 | 85.1 |
2024年 春の歩活 | kencomを活用したウォーキングイベント(ヘルスウォーク)の開催 | 71.1 |
世界禁煙デーイベント | 喫煙者への禁煙支援、非喫煙者への啓発 | 62.5 |
健康展 | 体力測定、健康教育など | 91.5 |
※ | 各種健康施策(2023年10月~2024年8月に実施)の参加者に対し満足度調査を実施し、肯定的な回答(とても満足、まあまあ満足を選択した)割合を記載 |
健康経営の個別施策への投資額(2024年度):約1,552万円(ストレスチェック、外部EAP、各種健康セミナー費)
認知症は発症する一歩手前の状態であるMCI(軽度認知障害)の段階で気づき適切な予防を行うことで、その後の進行を抑える可能性があるとわかってきました。 MCIスクリーニング検査プラスは血中のアルツハイマー型認知症に繋がるタンパク質量を計測することでMCIリスクを評価する検査で、このタンパク質を検出する為に島津製作所の装置が使用されています。従業員への技術還元の観点から「MCIスクリーニング検査プラス」費用補助を行っています。
乳がん検診の受診率向上と乳がんの早期発見や早期治療につなげることを目的に、医療法人知音会の協力のもと、自社の乳房専用PET装置「Elmammo Avant Class」を用いた乳がん検診受診費を補助する制度を設けています。受診対象は、40歳以上の女性社員および男性社員の40歳以上の配偶者です。
社内診療所でグループ従業員を対象にした新型コロナウイルスのPCR検査を行なっています。自社の遺伝子解析装置「AutoAmp」(一般医療機器、クラスⅠ)や、検出キット「Ampdirect2019-nCoV」(体外診断用医薬品)を用いて、2021年春から当社診療所に在籍する医師・看護師などによる検査を可能にして、最短で検査当日に診断結果を報告できる体制を整備しました。主に、新型コロナウイルス関連製品の事業関係者を対象に検査を行っています。
日々の生活の中で楽しみながら歩数や体重などを記録し、また健診結果や薬の服用履歴も閲覧できる健康Webサービス「kencom」を導入しています。
自分のカラダの変化を“ミル”、身近な健康管理ツールとして、社員の約8割が登録しています。島津製作所健康保険組合に加入する配偶者も対象としており、家族一緒に生活習慣病予防に取り組みます。チームで声掛けあって取り組む「歩活」では、イベント期間中に写真投稿イベントも同時開催し、歩活の活性化、コミュケーション、未参加者への行動変容に取り組んでおります