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  • 石森 辰弥
    石森 辰弥
    2012年入社
    職種:電気設計
  • 藤川 佑真
    藤川 祐真
    2013年入社
    職種:電気設計
開発期間 2019年12月~現在
プロジェクト元 島津製作所 基盤技術研究所 先端分析ユニット

世界を変える夢の時計、
その名は光格子時計

時計と言っても、古くは日時計から始まり、振り子時計、水晶時計などが生み出され、現在ではセシウム133原子時計(3000万年に1秒のずれ)が国際単位系において1秒を定義する基準となっています。近い将来、セシウム原子時計を遥かに超える次世代の1秒を定義する有力候補として、光格子時計(300億年に1秒以下のずれ)が、東京大学の香取秀俊教授により考案され、開発されました。夢の時計の誕生です。

光格子時計

JST 未来社会創造事業

― どんなプロジェクト
東京大学、島津製作所はじめ、いくつかの企業や大学などが共同研究機関として超小型可搬光格子時計の開発と社会実装化に向け、地震予測などのアプリケーション開発を進めるプロジェクトで、現在も進行中です。
当社も実現に向けて、電気系、機械系、ソフト系の設計で協力させていただくことになり、各種の制御基板小型化、低消費電力化、そして、発熱対策のための冷却設計で協力しています。

JST 未来プロジェクト

このプロジェクトが完成したらどうなりますか?

科学技術で社会に、防災に貢献

本当の意味での光格子時計の開発はこれからとなり、超小型可搬光格子時計の開発と社会実装に向けたプロジェクトが進んでいます。
社会実装が実現すると
・光格子時計が、時間定義のデファクトスタンダード(世界基準)となる。
・地下資源の探索や刻々変化する地殻変動を検知することができ、火山噴火予測、地震予測が可能となる。
資源が乏しく地震国の日本にとっては、早期の社会実装が望まれています。

苦労したこと

電気系のハードウェア設計を主な業務としていましたが、ソフト業務にも関わることとなり、最初は理解できずとても苦労しました。今では色々な知識を身につけることができ、業務の幅が広がったと実感でき、このプロジェクトに協力できることにやりがいを感じています。

上司からのメッセージ

上司からの
メッセージ

開発を進めるにあたり入力情報となる資料が数多くあるため、一つ一つ丁寧に理解を進め、試作したものを忍耐強く評価をして行かないと結果に繋がらないプロジェクトですが、着実に前進し、新たなスキルを身につけ続けることは、何れ技術者として当社の柱になると考えてます。まだまだ先の話になるのですが、光格子時計システムが完成し、日本のみならず世界で普及したときは、今想定されている分野以外へも応用されるでしょう。
その時に開発に携われたことが誇りに思えるよう、これからも邁進してください。