profile
  • 堀 祐士
    堀 祐士
    2006年入社
    職種:電気設計
開発期間 約3年(2016年~2018、2020年~2021年)
プロジェクト元 島津製作所 医用機器事業部 技術部

回診用X線撮影装置って

回診用X線撮影装置とはX線撮影装置を小型化し、移動を容易にするためのパワーアシスト機能を装備したものでX線検査室に移動できない患者のベットサイドに装置を移動させ、その場でX線撮影を行うことを可能にします。
感染症患者の院内移動による院内感染拡大防止のため、災害現場でも活用され世界中で活躍しています。

回診用X線撮影装置

装置のスリム化とユニットの
コストダウンに向けて

国内メーカの回診用X線撮影装置としては初の支柱に伸縮機能を搭載し、装置内部の部品配置を見直し、無駄を削ぎ落し装置のコンパクト化を実現しました。
また、X線発生機構で重要なユニットである高電圧発生装置のコストダウン実現に向けたプロジェクトがスタートしました。
装置のスリム化とユニットのコストダウンに向けて

挫折しかけたことは、ありますか?

ダイエットと一緒で
スリム化することへの苦労の連続

スリム化することで部品配置スペースが狭くなり、電磁両立性という機器が自ら出す電磁波により他の機器に影響が出ない、また他の機器からの電磁波を受けても正常に動作する。
この両立性を担保できるまで、何度も何度も試行錯誤を繰り返し、挫けそうになりながらも少しずつでも前進することで実現できることを体得できました。

スリム化することへの苦労の連続

プロジェクト中で、助けられたことは?

その先にあるのは社会貢献

回診用X線診断装置は、世60ヵ国で稼働し、累計販売台数が5000台に到達しました。
また、新型コロナウィルス感染症の肺炎診断にも用いられています。
この開発を通して医療現場に少しでも貢献できているという実感が湧きました。
今後もより良い製品開発に努め、その先に社会貢献があるということを意識し業務に向き合っていきます

その先にあるのは社会貢献

プロジェクト元からの言葉で感じたことはありますか?

成長を感じた瞬間

誉め言葉ではありませんが、課題をクリアした実績から技術的な助言を求められる機会が増え、プロジェクト元から信頼されていると実感することがあります。
今後も更なる信頼を獲得するため、付加価値を高めてアウトプットの向上を目指します。

上司からのメッセージ

上司からの
メッセージ

X線撮影装置に搭載される高電圧部は、通常が通じない別世界です。高電圧を発生・制御するという難しい課題に向き合い、チームと協調し解決したことで信頼を得たと考えています。そして、新型コロナウィルス感染症等の肺炎診断や救命医療現場で役立っており、社是「科学技術で社会に貢献する」やSDGs「すべての人に健康と福祉を」にも貢献する製品になっています。これからも社会に貢献できる技術者として、更なる高みを目指して欲しいと考えてます。