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2025年3月3日 | プレスリリース
大阪・関西万博の企画展「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]×芸術」に協力
国内初の「量子もつれ」体験型企画展に量子赤外分光のコンセプトモデルを提供
島津製作所は、2025年日本国際博覧会(以下 大阪・関西万博)の企画展「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]×芸術」(内閣府・文部科学省主催)において、京都大学大学院工学研究科の竹内繁樹教授らの研究グループに協力して、量子赤外分光を用いた未来の計測技術に関するコンセプトモデルを展示します。会期は8月14日(木)~8月20日(水)です。
「量子もつれ」のイメージ
同企画展は、量子もつれ光子対を利用した装置がその場で実際に動作することにより「量子もつれ」※の不思議な世界を体験できるという、一般公開では国内初の試みです。当社は、2018年から竹内教授の研究グループとともに、文部科学省光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)の「量子もつれ光子対を利用した量子計測デバイスの研究」に取り組んでいます。本研究では、量子もつれ光子対の発生過程の干渉を用いて、可視域の光源と検出器のみで、赤外域での分光が可能な「量子赤外吸収分光測定」を実施しています。同技術が社会実装されると、医療やセキュリティ、環境モニタリングなどにおける様々な物質の鑑別同定が、小型で高性能な量子赤外分光装置により可能となります。当社は、主に光源から可視と赤外域のもつれ光子対を発生させるための光学素子の製作に携わっています。今後も、光量子センシング技術など未来社会で必要な新技術の開発に貢献していきます。
開催概要
名称 | エンタングル・モーメント —[量子・海・宇宙]×芸術 |
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開催場所 | 大阪・関西万博 EXPOメッセ「WASSE」 |
開催期間 | 2025年8月14日(木)~8月20日(水) |
展示内容 | 量子赤外分光装置など |
- ※2つの異なるシステム間で相関した状態が2つ以上あり、それらが(量子において複数の状態が同時に成立する)量子重ね合わせ状態にあること。
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