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2024年1月19日 | お知らせ 新開発の量子もつれ光源により世界最大の超広帯域量子赤外分光を実現
京都大学との共同研究の成果が国際学術誌「Optica」に掲載

京都大学大学院工学研究科および島津製作所の研究グループは、波長2μm~5μmで赤外光子を発生する超広帯域量子もつれ光源を開発して、それを用いた量子赤外分光に世界で初めて成功しました。今後、様々な物質の鑑別同定が、小型で高性能な量子赤外分光装置により可能となり、医療やセキュリティ、環境モニタリングなどへの活用が期待されます。また、本成果で開発した基盤技術は、赤外域の量子イメージングや量子コンピューター実現にも寄与する可能性を秘めています。本成果は、2024年1月13日に米国の国際学術誌「Optica」にオンライン掲載されました。当社は赤外域で広い周波数帯域にわたり量子もつれ光を生成できる「チャープ擬似位相整合素子」の開発に貢献いたしました。

 

論文情報
掲載誌:Optica
論文タイトル:Ultra-broadband quantum infrared spectroscopy
著書:田嶌俊之(京大)、向井佑(京大)、荒畑雅也(京大)、小田哲秀(京大)、久光守(島津製作所)、徳田勝彦(島津製作所)、岡本亮(京大)、竹内繁樹(京大)
DOI:10.1364/OPTICA.504450

 

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