カーボンニュートラルの実現を目指して
環境経営統括室長がカーボンニュートラルについて解説

島津製作所 環境経営統括室 室長・竹内慎司

カーボンニュートラル、脱炭素社会をどのように実現していくのか。世界共通の課題であるこれらに対し、島津製作所は様々な取り組みや挑戦を進めています。その第一線で環境経営を主導する環境経営統括室 室長・竹内慎司に、島津製作所としての貢献のあり方について聞きました。

 

カーボンニュートラルとは? 地球温暖化との関係

近年、世界各地で大雨や洪水、熱波や寒波などの異常気象が頻発するようになりました。これは地球の気温上昇によるものと考えられています。実際に、産業革命以降の世界の平均気温は、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量が増えたことによって上昇し続けています。これを地球温暖化といい、気温を上昇させるだけでなく、降水量の増加、海面の水位上昇や温度上昇などの気候変動を引き起こしています。そこで重要となるのが「カーボンニュートラル」の実現に向けた取り組みです。

カーボンニュートラルとは、二酸化炭素(カーボン)などの温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにすることをいいます。

人間の経済活動による温室効果ガスの「排出量」をできるだけ減らしていく一方、植林・森林管理などによる「吸収量」、発電所や工場などから排出される二酸化炭素の捕集・貯留による「除去量」を増やして補っていくことで、温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにすることを意味しています。つまり、これ以上地球上に二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスを増やさないようにすることを表します。

2020年10月、日本政府は2050年にカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。同年12月には、経済産業省が「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定し、産業政策・エネルギー政策の両面から、成長が期待される14分野が特定されました。

(参考:環境省Webサイト、経済産業省Webサイトなど)

カーボンニュートラル実現に向けた科学技術での貢献

成長が期待される14分野には、当社の技術と関わりの深いものが数多く存在しています。島津製作所の技術は、カーボンニュートラルに対してどのような貢献ができるのでしょうか。

基礎研究や応用研究ではなく社会実装を目指す、これらの脱炭素化に向けた大きなプロジェクトなどに、当社の装置や技術を活用していただき、カーボンニュートラルを大きく前進させることができると考えています。

例えば、水素産業では、原料となる水素やその不純物質の測定はもとより、水素を貯蔵・輸送する際の容器やインフラの劣化および漏れを当社の計測機器で調べることができます。燃料アンモニア産業では、アンモニアガスの燃焼後に発生する気体に有害な成分が含まれるかなどを計測できます。洋上風力産業では、コンクリート構造物や海中ケーブルの劣化診断などに当社技術を応用できる可能性があります。

島津製作所が貢献するカーボンニュートラル関連分野

島津製作所が貢献するカーボンニュートラル関連分野

グリーン成長戦略に関連する製品・技術を広める

環境経営統括室は、製品や技術による貢献について積極的な発信に努めています。

上でご紹介したの例はほんの一部です。グリーン成長戦略14分野と関連する製品・技術についてお客様やステークホルダーに知っていただくため、Webページ「カーボンニュートラルの実現に向けて」を立ち上げ、カタログを作りました。

カーボンニュートラル実現に向けては様々な課題があり、これまでにはなかった全く新しい技術が求められています。私たちは、これまでお客様と共に培った多くの経験や技術をもとに、お客様と共同で技術開発を進め、社会に役立てたいと考えています。

カタログ「カーボンニュートラルの実現に向けて」 

カタログ「カーボンニュートラルの実現に向けて」はこちら(PDF:11.91MB)

事業活動そのものもエコに

製品や技術だけでなく、事業活動自体でも環境負荷の低減を進めています。

当社グループは、2019年に「気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同し、気候変動が事業活動に与えるであろうリスクと機会、そして対策などの関連情報の開示を進めています。

2021年3月には、使用する電力を2050年までに再生可能エネルギー由来100%とするRE100を宣言し、すでにその80%を切り換えました。

このように自社の事業活動においても、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組みを加速させています。 

カーボンニュートラルについて語る島津製作所の竹内慎司 

 

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