
蒔絵・螺鈿を主としています。伝統的な誂えの蒔絵・螺鈿から、文化財の保存修理、創作作品、技術・材料の研究など、京都で1200年の伝統を持つ伝統文化を継承するため幅広く活動しています。
家業の蒔絵は、仏壇仏具や神具を中心とした伝統的な図柄と金蒔絵、誂えの蒔絵が主なもの。ほかに大嘗祭の神祇調度蒔絵や、二十年に一度の仕事などがあります。日展等の全国的な公募展に出品した蒔絵は、オリジナルの作品を目指して創作してきました。歴史上の逸品に学ぶ蒔絵は文化財として学術の側面をもち、高台寺蒔絵の復元や大覚寺黒漆塗螺鈿経箱復元を成し遂げました。漆や金属粉など材料の物性の研究では、カシオOCEANUS Manta OCW-S5000ME等を共同制作し、近代産業とのコラボレーションをしました。知ることは楽しい。知れば知るほど、知らないことが見えてくる。そんな思いを抱いています。





下出蒔絵司所 下出 祐太郎
漆芸家・詩人、学術博士・伝統工芸士 京都産業大学名誉教授。下出蒔絵司所三代目。明治45年、初代祐顕が京都市下京区で開業。二代祐堂。現代の名工・卓越技能章、令和五年春の叙勲 瑞宝単光章、京都市芸術振興賞。