近赤外S偏光高効率回折格子

NIR HIGH EFFICIENCY GRATINGS FOR S-POLARIZATION

近赤外S偏光高効率回折格子

近赤外S偏光高効率回折格子は、従来からの島津保有のホログラフィック技術をさらに進化させ、エッチング技術の最適化、高精度レプリカ技術の開発により高精度・高効率化を実現させた回折格子です。近赤外光(波長範囲700~1,700nm)を高精度で分光でき、フェムト秒レーザに用いられるパルス圧縮・伸長用や光通信関連分野で用いられる光スペクトラムアナライザ(光スペアナ)などの計測機器への搭載に最適です。

特長

  • 近赤外領域のS偏光で極めて高い相対回折効率を持つ回折格子です。
  • 高精度品は回折波面精度が λ/4以下です。
  • 非常に高精度な二光束干渉による露光によって製造されたマスタ回折格子のレプリカ品です。

 

最終用途

  • 光スペクトラムアナライザ
  • 光通信機器 (分波器)
  • フェムト秒レーザ (パルス圧縮・伸長用分光素子)
  • 波長可変レーザ

改善・用途事例

仕様

種別 等間隔直線溝(※4)
ブランク材質 低膨張ほうけい酸ガラス
外形寸法公差 ±0.2(W)×±0.2(H)×±0.5(T) (mm)
有効領域 56(W)x26(H) (mm)
(回折波面は56(W)x26(H) (mm)の楕円)
溝本数公差(回折格子中心において) ±0.5 本/mm
相対回折効率 80%以上(1550nm、S偏光(※3)にて)
コーティング Au
キズ 80-50(MIL-O-13830A準拠)
  • ※3:S偏光は回折格子の溝方向と電場ベクトルの振動方向が垂直な偏光です。
  • ※4:溝形状は樹脂にて形成されています。
  • ※RoHS指令(10物質)対応品

 

相対回折効率(S偏光、リトロー配置にて)の一例 相対回折効率(S偏光,リトロー配置にて)の一例

外形図

外形図

  • ※外観および仕様は改良のため、予告なく変更することがあります。

標準品リスト

コード番号 溝本数
(本/mm)
回折波面精度(※1)
(λ=632.8nm)

相対回折効率(※2)の典型値
(1550nm、S偏光(※3)にて)

外形サイズ
W×H×T (mm)
G-NIR-095-6030-N 950 94% 60 x 30 x 10
G-NIR-095-6030-S 950 λ/4 94% 60 x 30 x 10
G-NIR-110-6030-N 1100 92% 60 x 30 x 10
G-NIR-110-6030-S 1100 λ/4 92% 60 x 30 x 10
  • ※1:実際の使用波長(1550nm)に近い、λ=632.8nmの2次光での回折波面精度です。
  • ※2:相対回折効率はリトロー配置にて測定した値です。
  • ※3:S偏光は回折格子の溝方向と電場ベクトルの振動方向が垂直な偏光です。

溝本数1050本/mmをはじめ、特注対応も承っております。標準品以外の仕様をご希望の場合は、ご相談ください。

パルス圧縮・伸長用の回折格子はレーザ用回折格子にもラインナップしております。

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