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2020年11月4日 | プレスリリース
レーザースペクトラムアナライザ「SPG-V500」を発売
高速・高分解能・広波長範囲を実現し、レーザーの研究開発から製造までを支援
レーザースペクトラムアナライザ「SPG-V500」
島津製作所は11月4日にレーザースペクトラムアナライザ「SPG-V500」を発売いたします。
0.04nmを超える高い波長分解能とリアルタイム測定によりレーザースペクトルの挙動を確実に捉え、かつ独自の波長制御技術により185~1095nmの波長のレーザー測定に対応しました。
レーザーのスペクトル※1の測定装置であるレーザースペクトラムアナライザは、レーザー素子や、レーザー素子を組み合わせたモジュールなどの品質管理・研究開発に用います。レーザー素子およびレーザーモジュールは、レーザー加工機やディスプレイ、照明のほか、自動運転技術に不可欠なLiDAR※2向けのセンシング光源などとしても、世界的な需要拡大が想定されています。これに伴い、レーザーのスペクトル測定装置の必要性も高まります。
「SPG-V500」は、高い基本性能に加えてレーザースペクトル測定向けに使いやすさを追求したソフトウェアを備えています。拡大するレーザースペクトラムアナライザ市場における新しい標準になることを目指します。
※1 分光器を使用して光を波長に分解(分光)する際に波長ごとに配列した光の強度分布
※2 レーザーを車両の周囲に照射し、物体を検知し、物体との距離を測定するセンサー
新製品の特長
1. 開発スピード向上につながるリアルタイム測定
一般的なレーザースペクトル測定装置は測定時に順次波長を変更する必要があり、レーザー素子の品質管理・評価やレーザーモジュールの組立調整に時間がかかりました。「SPG-V500」はCMOSセンサーを搭載してスペクトルを一括取得することで、測定時間を1/10以下に短縮し、リアルタイム測定を実現しました。測定時間の短縮はもちろん、スペクトルの挙動を確実に捉えることで、開発スピード向上・製造コスト低減に貢献します。
2. 紫外・可視・近赤外を1台で測る広い波長範囲
当社独自の波長制御技術によって、185~1095nmという波長範囲を0.04nmを超える高分解能で測定することが可能になりました。従来の装置では測定が難しかったエキシマレーザーやYAGレーザー第4高調波を含め、様々なレーザースペクトルを「SPG-V500」1台で測定できます。
※同時測定波長幅は設定波長に応じて決まります(8nm~32nm)。
3. 専用ソフトウェアによる高いユーザビリティ
付属の専用ソフトウェアはレーザースペクトル測定に特化しており、波長や積分時間など最大10種の測定条件を設定・登録できます。また、レーザー特性を様々な指標で可視化するグラフを備え、挙動評価を支援します。
「SPG-V500」専用ソフトウェア画面
製品名 | レーザースペクトラムアナライザ「SPG-V500」 |
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価格 | 500万円(税別) |
販売目標 | 発売後1年間で10台 |