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2019年6月11日 | プレスリリース 科学捜査や法医向け卓上タイプ
自動前処理装置「ATLAS-LEXT」を発売

島津製作所は、血液や尿の薬毒物分析に用いる自動前処理装置「ATLAS-LEXT(アトラス-レクスト)」を6月11日に発売いたします。当社100%出資のグループ会社である島津エンジニアリング株式会社(本社:京都市中京区、社長: 鈴木悟)が開発いたしました。

科学捜査研究所や法医学検査機関で行われる鑑定法の1つに、生体試料に含まれる薬毒物成分の分析があります。当社製の液体クロマトグラフ質量分析計(LCMS)やガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)は、両機関において尿、血中の薬毒物などの分析に長年用いられてきました。こうした分析に欠かせない前処理作業は、研究員自身が行うケースが多く、作業に時間を要することに加え、感染性試料を扱うリスクも伴います。そこで当社および島津エンジニアリングは、前処理作業の省力化や感染リスクの低減だけでなく、処理精度の向上および管理を図る自動前処理装置を開発してきました。

このたび発売する自動前処理装置「ATLAS-LEXT」は、LCMSやGCMSの機器分析に必要な前処理作業を簡便かつ全自動で実行できます。ディスポーザブルチップ着脱式の分注機能を新たに導入し、遠心力などの基本性能も向上させたことで、血液や尿の他に加えて毛髪からの薬毒物抽出も可能となりました。

 
ATLASは「Analysis Treatment Laboratory Automatic System」の略

新製品の特長

1. 容易な操作で前処理が可能に

最大24検体をセット後、シンプルなボタン操作のみで前処理が自動的にスタートします。また、pH調整から抽出、蒸発乾固、再溶解までの一連の処理を付属のソフトウェアから目的に合わせて容易にカスタマイズできます。

2. 前処理作業の再現性が向上

装置内の汚染を防ぐためのディスポーザブルチップ着脱式の精密分注機能や、最大2000×g まで向上した高速遠心機能、9段階の調節が可能な攪拌機能などを新たに搭載しました。蒸発乾固方法もガス吹付け式と減圧乾燥式の2通りから選択でき、より多様な用途に対応できるようになりました。

3. コンパクトな設計による卓上型

遠心や蒸発乾固など充実した機能を備えながらも、幅600mm×奥行585mm×高さ592mmのサイズであるため卓上に設置できます。

 
酸性・アルカリ性の度合いの調整
名  称 自動前処理装置「ATLAS-LEXT(アトラス-レクスト)」
価  格 670万円~(ソフトウェア込み、税別)
販売計画 発売から1年間で国内外15台

 

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