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2025年5月29日 | お知らせ NEDOの「経済安全保障重要技術育成プログラム」に採択
金属積層造形システム技術の開発・実証に貢献

島津製作所は、国公立大学法人大阪大学接合科学研究所 塚本雅裕教授らの研究グループ、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、株式会社松浦機械製作所、古河電気工業株式会社、MI-6株式会社、石川県工業試験場および国公立大学法人金沢大学とともに提案した研究開発課題「高付加価値設計・製造を実現する統合型レーザー金属積層造形技術の研究開発」が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「経済安全保障重要技術育成プログラム(K-Program)/高度な金属積層造形システム技術の開発・実証」に、採択されました。事業期間は、2024年度~2028年度の5年間です。

K-Programは、経済安全保障の確保・強化の観点から、重要技術の研究開発を国が推進するプログラムです。金属積層造形システムは、自動車のモーターや航空機エンジンなど幅広い産業で使用される手法です。従来は困難だった複雑な形状や構造の部品を作製することが可能であり、軽量化や機能性の向上が実現できます。また、必要な部分だけを積層して製造するため、材料の無駄が少なく、コスト削減や環境負荷低減に貢献できます。

一方で、造形物の品質保証や生産性に課題があります。本事業では、造形、金属粉末、設計などの要素技術を一体的に開発し、「統合型金属積層造形システム」として確立させるとともに、品質保証の規格化、認証基準の策定などを行うことで、最適地(オンサイト)での高機能な部品製造・納期短縮に資する生産プロセスを確立します。島津製作所は金属積層造形の高精度化・高機能化に必要な「精密ワイヤ青色レーザーDED(Directed Energy Deposition)」の開発を担当し、2024年に発表した世界最高出力6kWを達成した青色半導体レーザー光源「BLUE IMPACT」の技術を応用します。当社は本事業を通じて、日本のものづくりの高度化に貢献してまいります。

 

関連情報
NEDO Webサイト(高度な金属積層造形システム技術の開発・実証に着手)

2024/5/22 プレスリリース
青色半導体レーザー光源で世界最高出力の6kWを達成
世界で初めて照射ビームの形状調整機能を実装