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2024年3月12日 | お知らせ アートとサイエンスの融合をテーマにした体験型作品を展示
世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク2024」に初出展

島津製作所は、世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク2024」に、主力技術であるクロマトグラフィーから着想を得た、体験型のサイエンスアート作品を出展します。展示期間は4月12日から21日の10日間で、会場はミラノ中央駅エリアにあるDROPCITYです。当社によるミラノデザインウィーク出展は、今回が初めてです。展示作品は、当社とデザインスタジオwe+が2022年4月から取り組むリサーチプロジェクト「WONDER POWDER」の研究成果の一部となります。

「WONDER POWDER」の展示作品では、様々な素材の粉末がアクリルケースを満たす水の中を落ちていきます。ケースは来場者自身が回転させることができ、粉末の大きさや重さ、形状などの違いが異なる沈殿速度を生み、美しいグラデーションを描きます。粉末はその元素や粒度の分布、形状などを当社製品で調べており、鑑賞者にはケース隣にある分析結果を記したシートから分析計測技術の魅力に気付いてもらうという試みです。粉末の分析には当社製のエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)、粒子径分布測定装置(SALD)、走査型プローブ顕微鏡(SPM)などを用いており、実際の分析業務は、受託分析グループ会社である株式会社島津テクノリサーチが担当しました。

開催期間に世界中から約30万人が訪れるといわれる「ミラノデザインウィーク2024」への出展は、島津製作所の認知度とともに科学技術一般に対する興味を高めてもらう活動の一環です。当社の分析計測技術をアート・デザインで発信し、世界中のデザインリーダーから評価してもらうことにより、島津ブランドのグローバルな認知度向上と当社のデザイン技術力向上を狙います。国内外の優れた技術者・デザイナーの採用にもつなげ、開発力とデザイン力の強化で事業発展を図ってまいります。

写真:リサーチプロジェクト「WONDER POWDER」の作品(写真は社内での展示時)

写真:リサーチプロジェクト「WONDER POWDER」の作品(写真は社内での展示時)

展示概要

会期:2024年4月12日(金)~21日(日)
会場:Dropcity Tunnel 44 (住所/ Via Sammartini, 20125 Milano)

「ミラノデザインウィーク 2024」特設サイト

ミラノデザインウィークについて

ミラノ市で開催される、世界最大規模の国際家具見本市「ミラノサローネ(Salone del Mobile.Milano)」と、同時開催の「フォーリサローネ(Fuorisalone)」を合わせた総称。全世界から数多くの企業やデザイナーが参加し、最新デザイン展示が行われる。

we+について

リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ。林登志也と安藤北斗により2013年に設立。利便性や合理性が求められる現代社会において、見落されがちな多様な価値観を大切にしながら、自然環境や社会環境と親密な共存関係を築くオルタナティブなデザインの可能性を探究している。デザイナー、エンジニア、リサーチャー、ライターといった多彩なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集い、日々の研究から生まれた自主プロジェクトを国内外で発表。そこから得られた知見を生かし、R&Dやインスタレーション等のコミッションワーク、ブランディング、プロダクト開発、空間デザイン、グラフィックデザインなど、さまざまな企業や組織のプロジェクトを手がけている。