新着情報

2023年12月21日 | 新着情報 当研究所発のOAD技術を搭載した新製品!
世界初の化学構造解析を実現する「OAD-TOFシステム」を発売
脂質や天然物の詳細構造を推定、ヘルスケア・ライフサイエンスの発展に貢献

世界初のイオン解離技術を搭載する四重極飛行時間型質量分析計「OAD-TOFシステム」

世界初のイオン解離技術を搭載する四重極飛行時間型質量分析計「OAD-TOFシステム」

当研究所が開発した世界初の構造解析手法である、ラジカル誘起解離法OAD(Oxygen Attachment Dissociation)を搭載した新製品「四重極飛行時間型質量分析計OAD-TOFシステム」が発売されました。

従来、質量分析法で標的分子の構造を解析するためには、標的分子に対してアルゴンなどの不活性ガスを衝突させて断片化し、生成した断片群を解析する手法が一般的でした。しかし分子によっては解離しにくい場合があり、構造決定の決め手に欠くことがありました。OAD法は不活性ガスに替えて、化学的に活性な原子状の酸素(酸素ラジカル)をイオンに直接照射し、その反応によってイオンの解離を起こすという世界初の手法です。これまで困難であった、脂質の炭素間二重結合の有無やその位置、複雑な構造を持つ天然物の分子構造の解明などに威力を発揮します。

本手法は当研究所に在籍した髙橋秀典(現・分析計測事業部)を中心に産学官連携で開発を進め、髙橋らが分析計測事業部において製品化を手掛けたものです。

開発のストーリーはこちらをご覧ください。
[SHIMADZU] 新規質量分析法 HAD/OADの開発 |田中耕一記念質量分析研究所創設20周年特設サイト|株式会社島津製作所

関連リンク:
[SHIMADZU] 論文紹介:当研究所が開発した質量分析法「HiRID™-MS/MS」を用いた東京大学との共同研究成果がNature Chemistry誌に掲載 | 田中耕一記念質量分析研究所 | 島津製作所

プレスリリース:世界初の化学構造解析を実現する「OAD-TOFシステム」を発売