地域の水道を支え続ける島津システムソリューションズ
愛知・知多浄水場の更新・維持業務を契約

蛇口をひねれば水が出る。私たちの当たり前の暮らしを支えているのが、水道インフラです。
しかし今、浄水場など水道インフラの現場では人手不足や設備の老朽化が進み、これまで通りのやり方だけでは支えきれない課題が広がっています。

左から島津システムソリューションズ ソリューション設計部 加藤、プラントシステム部 田中、執行役員 尾上、名古屋営業グループ 中路、安江 

左から島津システムソリューションズ ソリューション設計部 加藤、プラントシステム部 田中、執行役員 尾上、
名古屋営業グループ 中路、安江 

 

インフラを支える 島津システムソリューションズ

島津システムソリューションズ株式会社は、上下水道や環境・エネルギー、工場などの製造プラント向けに、流量計などの機器を提供するとともに、設備の状態を見える化し、監視・制御するシステムを構築しています。さらに、その後の保守・メンテナンスも担っています。
こうした現場に根差した事業を通じて、同社は長年、水道インフラを支えてきました。

配管内を流れる水の量を測定する電磁流量計について説明する安江

配管内を流れる水の量を測定する電磁流量計について説明する安江 

同社は、愛知県企業庁が公募したDBM方式(*)による「知多浄水場と2箇所のポンプ場の電気計装設備更新と維持管理事業」に応募し、2026年3月27日に契約を締結しました。
 

  • (*)設計(Design)、施工(Build)、維持管理(Maintenance)まで一括で民間事業者が担う方式

プロジェクトの責任者である尾上は、公募について当初の印象をこのように振り返ります。
「えっ本当に?と思うほど大規模で責任重大な案件だと感じました」

DBM方式は、単に機器を納めて終わる仕事ではありません。長期にわたって安定稼働を支え続ける責任があり、先を見据えた対応が求められます。今回の契約について尾上は、「設計から製作・施工と維持管理まで25年にわたり責任を果たし続けることが求められます」と話します。 

プロジェクト責任者の尾上

水道インフラの転換期の今、求められる力

水道の役割の1つに、浄水した水を各家庭に安定して届ける「配水」があります。

例えば、高低差を活用しやすい地域では、高い場所に設けた配水池から重力を利用して配水できます。一方で、平坦な地域では高低差を利用しにくいため、ポンプを用いて、水量や水圧を管理しながら配水します。また、谷や丘が多い地域では、ポンプで加圧する場合もあります。

「配水」は、地形や地域条件に応じて、設備や運用方法を工夫しながら水を届けているのです。

監視制御システムMETRIS-G5の構築(エンジニアリング)作業

監視制御システムMETRIS-G5の構築(エンジニアリング)作業 

島津システムソリューションズは、水道インフラの設備と運用の両面を一体で捉え、全体を最適化する仕組みを構築しています。 

水道インフラでは、設備を動かすだけでなく、日々の運用をいかに安定させるかも重要です。こうした現場では、設備そのものの性能に加え、使用の継続性や、保守のしやすさが求められます。 

今回の公募は、価格だけでなく技術力や品質、これまでの実績、さらに将来にわたり事業を継続できる企業としての信頼性が問われる総合評価落札方式で実施されました。 

その中で大きなカギとなったのが、150ページに及ぶ技術提案書です。提案づくりで重視したのは、最新技術を一方的に示すのではなく、現場で実際に困ることは何か、どうすれば運用しやすくなるか、現場の視点を徹底して考えぬくことでした。 

社内の技術者や営業に加え、パートナー企業や外部のアドバイザーとも連携し、1つのチームとして議論を重ねたと言います。 

技術提案書を手にする尾上(右)、田中(左)

技術提案書を手にする尾上(右)、田中(左) 

提案書の根幹となるコンセプトづくりをプロジェクト責任者の尾上は次のように振り返りました。 

「一般的には、責任者や部長がまとめた提案書に対して、周囲が大きく意見を加えることは少ないかもしれません。しかし、当社には、より良い提案にするためであれば、役職や立場を越えて率直に意見を出し合う風土があります。今回も、社外の方々から多くのご指摘や助言をいただいたことをきっかけに、社内のメンバーからも次々と意見が出されました。チーム全員で何度も議論を重ね、ブラッシュアップし、一つひとつ内容を磨き上げていきました。 

本当にしんどかった。でも現場のお客様のことを考えて突き詰める率直な議論は、ものすごく楽しくやりがいがありました」

このようなチームの関係性も今回のプロジェクトを支えたといいます。 

将来の技術継承を見据えた仕組み

今回の提案書では、将来の技術継承を見据えた新しい考え方も盛り込みました。
その一つが、AIを活用した記録・検索支援システムです。日々の引き継ぎや現場での会話を音声認識と自然言語処理で取り込み、重要なノウハウや判断理由を抽出・蓄積することで、ベテラン職員の知見を記録・共有しやすくする構想です。 

また、その知見を中央監視システムと連携させることで、異常発生時に過去の類似事例や判断のポイントを参考できる仕組みも提案しました。若手職員の判断支援と技術継承を同時に進め、現場の持続性を高める狙いがあります。 

「何度も現場を調査し、チームで議論を重ねた」と話す加藤 

「何度も現場を調査し、チームで議論を重ねた」と話す加藤 

担当者コメント

 今回の公募を提案した中路(左)、安江(右)

島津システムソリューションズにとって、この事業は単なる設備更新にとどまるものではありません。地域の水道インフラを、将来にわたり安定的に支え続けるための取り組みです。今回の受注はゴールではなく、ここからが本番。お客様との中長期的な信頼関係を更に深めていく出発点であるととらえています。今後も現場の課題に向き合いながら、人々の暮らしの「当たり前」を支える責任を果たしていきます。そして、継続的な価値提供に取り組んでまいります。

 

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