「第13回 科学の甲子園ジュニア全国大会」
千葉県代表チームが優勝、「SHIMADZU賞」も受賞

兵庫県立武道館で「第13回科学の甲子園ジュニア全国大会」が開催された。

2025年12月12日(金)から12月14日(日)、兵庫県立武道館で「第13回科学の甲子園ジュニア全国大会」が開催されました。全国47都道府県から中学生6人1組の代表チームが集まり、計282人が科学の知識と思考力そして、チームワークを駆使して課題に挑戦しました。

第13回科学の甲子園ジュニア全国大会ロゴ 

この大会は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)が、科学好きの裾野を広げるとともに未知の分野に挑戦する探究心や創造性に優れた人材を育成することを目的に創設。筆記競技と2つの実技競技で構成され、実技競技は一般公開しています。 

SHIMADZU賞を受賞した千葉県チーム

当社と理科教育事業を手掛ける島津理化は、2013年の第1回大会から継続してこの大会を応援し、「実技競技②」の1位チームにSHIMADZU賞を贈っています。今大会でSHIMADZU賞を受賞した千葉県代表チームは、筆記競技と実技競技②でそれぞれ1位、実技競技①でも3位に入賞して総合優勝を果たしました。 

 

お玉を手に、物理と数学の融合競技に挑む

実技競技①の「曲面鏡の世界」

実技競技①は「曲面鏡の世界」。スタート合図とともに、出場した中学生たちが手に取ったのは料理に使うお玉。生徒たちは、液体をすくう部分の曲面を近づけたり遠ざけたりして、お玉に映る自分を観察しています。この競技のねらいは、鏡の反射の性質を深く理解することです。

まずは身近な道具について光の反射のしくみを観察するところからスタートしました。

光の反射のしくみ
当社資料館実験ラボの曲面鏡

当社資料館実験ラボの曲面鏡

実験では、平面鏡・凸面鏡・凹面鏡を使い、水平や垂直を測るレーザーレベラーやタブレットを駆使して、入射角と反射角の関係や像の変化を測定して記録します。 

入射角と反射角の関係や像の変化を測定
入射角と反射角の関係や像の変化を測定

最終課題は、これらの観察や実験で得られた知識をいかして、レーザーを使わずに化粧用拡大鏡(凹面鏡)の「曲率半径」を求めることにチャレンジしました。凹面のカーブの丸みを表す「曲率半径」は、拡大率が高いほどカーブがきつく、小さい数値になります。 

拡大鏡を手に、チームで課題に向き合う

拡大鏡を手に、チームで課題に向き合う

最終課題の1位は愛知県代表

この競技の1位は愛知県代表チーム

この課題は、実社会で活用されている望遠鏡やカーブミラー、懐中電灯、パラボラアンテナなど技術の仕組みに直結しています。 

光の反射を出発点に、実験や図形的な考察へと発展させる課題。特に合同や相似の図形を用いて反射の証明を行うためには、物理と数学の両面から理解を深める力と、チームで協力して取り組むことが求められます。この競技では愛知県代表チームが1位に輝きました。 

磁石と電流を操り、電磁力でマシンを走行させる!

競技終了の様子

実技競技②の「リニアでGO」では、リニアモーターカーの原理を応用し、磁石と電流の力でマシンを走らせる装置を制作しました。中学生たちは、指定された時間と材料の中でコースとマシンを自作し、どれだけ重いマシンをどれだけ遠くまで動かせるかを競います。

 

評価には走行距離だけでなく、マシンの重さや使用した磁石の数も含まれるため、電磁気の理解、設計力、戦略的思考、ものづくりの力、そしてチームワークが求められます。電磁気学の理論を実際のものづくりに活かすという、こちらも実利に繋がる競技です。

競技会場での制作過程や競技の様子は、YouTubeや観覧席のモニターに解説・実況されるため、観覧者も競技への理解を深めながら応援することができます。

電流と磁界の相互作用の解説の中で、フレミングの左手の法則が登場すると、観覧席の大人たちも思わず左手を前に出し、指を広げて力・磁界・電流の向きを確かめる場面もありました。

おもりを追加した千葉県代表チームのマシンがゴールに到達

実技競技②の1位となった千葉県代表チーム

競技終了の合図に小さくガッツポーズをした生徒、安堵の表情で大きな伸びをした生徒、目元をそっとぬぐう姿も見られました。
この競技を制した千葉県代表チームは、おもりを追加したマシンを見事に完走させていました。競技が終わると、兵庫県立武道館はあたたかい拍手に包まれました― 

担当者のコメント

島津理化担当者のコメント

今大会の2つの実技競技は「光」と「電磁力」に関するものとなり、いずれも物理学についての課題でした。物理は中学生にとって難しい学問だと思われる傾向があります。日常では意識しにくい現象を数式で扱うためかも知れません。しかし、数学的な理解を前提に、公式を覚えるだけでは今回の課題は解けないものでした。チームで試行錯誤を重ねた結果、ちょっとした工夫が勝敗を分けることになりました。

今年も選手たちの飽くなき探究心と創造力に触れ、理化教育事業を担う私たちも良い刺激をもらいました。これからも未来の科学者を支え続けて行きたいと思います。

島津製作所担当者のコメント

出展企業として大会に関わる中で、JST及び関係者・先生方の熱意や、科学の未来を担う日本の子どもたちへの大きな期待が伝わってきました。

科学の甲子園ジュニアは、単に机上で理論を競わせるのではなく、複数の教科を横断しながら実社会に通じる力を育む実践的な競技で、まさに「実学」の場です。その姿勢は、「科学は実学である」と説いた二代島津源蔵の考えにも通じており、私たちも深く共感しています。

島津製作所は、「科学技術で社会に貢献する」という社是のもと、これからもこうした取り組みを応援してまいります。

実技競技②との親和性から注目を集めた島津理化の力学台車「スマートカート」の演示

島津製作所は、NHK「魔改造の夜」出演プロジェクトの活動を紹介

写真・画像提供:JST(当社資料館実験ラボの曲面鏡写真を除く) 

 

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