グローバルに展開する島津グループ
フィリピンの製造拠点が設立28周年
島津グループには100を超える海外拠点※があり、それぞれが開発、調達、製造、販売、サービスといった役割を担っています。海外拠点では、グループ全体の約4割に当たる6,000人が働いています。
本記事では、今年設立28周年を迎えた、天びんの製造やプリント基板の実装を担うShimadzu Philippines Manufacturing, Inc.(SPM)をご紹介します。
島津グループの製造拠点
現在350人以上の社員が働くSPMは、1996年に天びんの製造と販売拠点への出荷を目的に、フィリピン経済区庁(Philippine Economic Zone Authority:PEZA)が管理する経済特区に設立されました。島津グループの天びんのうち、約9割をSPMで製造しています。
現在では、当社の装置に搭載するプリント基板が取扱品目に加わり、年間32万枚ほどを実装(電子部品をはんだ付け)しています。最終的には島津製作所や島津グループの中国、マレーシア、アメリカの拠点に届けられ、一体型液体クロマトグラフや医療用X線装置、ターボ分子ポンプなどに搭載されます。
また、SPMでは気候変動に対する取り組みとして、2019年に太陽光パネルを利用した自家発電を開始しました。なお、島津グループの2030年度CO2排出量の削減目標は、2022年にSBTイニシアチブからパリ協定における「産業革命前と比較して気温上昇を1.5°C未満に抑える水準と整合した目標」(SBT:Science Based Targets)として認定されています。
全従業員で設立28周年を祝う
SPMは今年で設立28周年を迎え、7月には記念式典が開かれました。
これまでSPMでは5年ごとに周年式典を開催してきましたが、25周年となる2021年はコロナ禍のため開催を見送り、28周年での開催となりました。当日は、来賓やSPMの全社員が一堂に会しました。
当日はSPM社長 狭山信嘉の挨拶に続き、島津製作所代表取締役社長 山本靖則もSPMの従業員へ謝辞を述べました。
SPM社長 狭山信嘉
島津製作所代表取締役社長 山本靖則
式典の中では勤続5年、10年、20年、25年を迎えた社員を対象に勤続表彰が行われ、計10人が感謝状を受け取りました。
勤続25周年のGarcia Thelmaのコメント
記念の盾を受け取るGarcia Thelma(中央)
SPMはこの25年間、私にとってもう一つの家のような存在です。SPMの従業員であることは多くの挑戦と貴重な教訓を伴って、私をありたい姿へと導いてくれました。乗り越えた困難、認められた成果、大切な思い出が私の知識となり、人間的にも成長することができました。
これまでに同僚や上司から受けた信頼とサポートに感謝し、その信頼に報いるため、共通の目標に向かって真摯に、そして情熱的に努力し続けたいと思います。
素晴らしい会社の一員であることを心から光栄に思います。
SPM社長 狭山信嘉のコメント
SPMは1996年1月に設立されました。製品の初出荷は同年9月で、電子天びんのBLシリーズが110台出荷されました。当時は自社内にフォークリフトも無く、初代社長、島津製作所からの駐在員、従業員で力を合わせてトラックに積み込んだと聞いています。
それから28年が経ちました。光栄なことにSPMは、カビテ州ジェネラル・トリアス市の法人納税者上位20社として、2019年より6年連続で表彰いただいています。
人は一人では大したことはできませんが、皆が力を合わせ、心を一つにして前へ進むことで大きな目標や課題を乗り越えられます。今年度は当社のスローガンとして「One team」、「One for all, all for one」を掲げています。1996年9月の初出荷の時のように、従業員一同同じ目標に向かって、手と手を取り合い、力を合わせ活動していきたいです。