島津ビジネスシステムズのスマホアプリ「アメミル」iOS版が英語対応!
開発者であり気象予報士でもある3人に聞いてみた

スマートフォンアプリ「アメミル」AR機能

島津ビジネスシステムズが提供しているスマートフォンアプリ「アメミル」のiOS版が英語に対応しました。「アメミル」はリアルタイム降雨情報をAI(人工知能)とAR(拡張現実)でお届けする気象アプリです。

この事業に携わるメンバー・奥山哲史、有本淳吾、片岡央志に、英語対応の狙いやおすすめの使い方などを聞きました。3人は開発者であり気象予報士でもあります!

 

スマートフォンアプリ「アメミル」とは

アメミルは、雨雲の接近をAIとARで表現するアプリです。AIは気象予報士による解説を学習済み。周辺の雨雲の様子や気温、天気情報を伝えます。1時間以内の降雨予想を音声や雨雲レーダー動画で通知する機能も有しています。

AR機能を利用すると、付近の雨雲と雨、水たまりの波紋を画面上に表示します。スマートフォンのカメラによる映像に合成して雨量を読み取ることができます。

2021年5月30日にiOS版が英語に対応。日本国内の英語話者の方々にとって便利になりました!

iOS版が英語対応したスマートフォンアプリ「アメミル」
スマートフォンアプリ「アメミル」 英語対応のイメージ

 

「Apple Watch」にも一部機能が対応しています。また、バーチャルアシスタント「Amazon Alexa」を搭載したスマートスピーカーでも「アメミル」のAI天気解説を利用できます。

「アメミル」 Apple Watchでの画面イメージ

Apple Watchでの画面イメージ

 

アプリの累計ダウンロード数はiOSで90万以上、Androidで14万以上と、ユーザーを着実に増やしています!

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「アメミル」の開発者は気象予報士

「アメミル」を開発・提供しているのは、当社グループ会社の島津ビジネスシステムズです。島津グループの情報システム開発や運用が主な事業内容ですが、「アメミル」開発メンバーは気象関係事業を担当しています。

今回取材した3人を含め、新事業部のメンバー6人中4人が気象予報士の有資格者です。気象予報士自らアプリを開発する、異色のチームです。

島津ビジネスシステムズの有本淳吾、奥山哲史、片岡央志

(左から有本淳吾、奥山哲史、片岡央志 ※昨年撮影)

社内ベンチャー制度がきっかけとなり、1999年に気象事業がスタートしました。アプリに利用するAI技術も自分たちで一から勉強して習得。気象予報士の知見をダイレクトに学習している点も「アメミル」の利点のひとつです。

開発者に聞く、英語対応の狙いや背景

「アメミル」を英語対応させた狙いや背景をメンバーに聞きました!

有本:アメミルは日本国内の天気をお知らせするアプリです。日本へのインバウンドや大規模なスポーツ大会で来日する方々に使っていただけるのではないかと思っていました。

奥山:そのため計画は2019年頃に立てましたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で延期し、2021年に再度動き出しました。

有本:アメミルのAIが解説する天気情報は1,000近くあります。ツールや目視で確認しながら一つひとつ自分たちで翻訳しました。画面に収まるように英文を短くする作業も必要でしたが、並行してプログラムも開発し、1ヶ月半ほどで一気に仕上げました。

片岡:アメリカでも6月3日からアプリをダウンロードできるようにしました。多くの方に使っていただけると嬉しいです。

奥山:今後はAndroid版の英語対応、さらに中国語への対応も視野に入れていきたいです。

プログラム自体の開発は有本と他1名の合計2名で担当しているそうです。取材したスタッフは、少人数でのスピード開発にとても驚きました!

開発者おすすめの「アメミル」の使い方

天候が不安定な時期に活躍する「アメミル」。開発者がおすすめする使い方はどのようなものなのでしょうか?

有本:ユーザーからは、雨雲の接近をお知らせする「雨通知」機能が役に立つという声をよく聞きます。これは1時間以内の雨予想をプッシュ通知する機能です。通知からアプリを開き、予想される雨の具合をARで確認すると便利なのではないかと思います。

片岡:アプリのレビューやSNS上で前向きな反応を見るととても嬉しいです。私たちが気づかないことが指摘されていることもあり、日々参考にしています。

奥山:2013年にアプリをリリースしましたが、継続して使ってくださるユーザーが多いです。これからも新しい技術を取り入れてアップデートしていけるよう、素早く開発を進めていきたいです。防災にも役に立てばと思っています。

ステイホームで外出する人が減ってダウンロード数が落ち込んでしまったのではないかと思っていましたが、影響は少なかったそうです。便利で新しいことを素早く取り入れる重要性が感じられました。

2021年の天気は?

2021年は観測以来最も早く梅雨入りしたことが話題となりました。今年の傾向や今後の予想についても質問してみました。

一同:今年は暖冬で春も暖かかったです。桜もかなり早く開花しました。また、上空の偏西風の蛇行により、梅雨前線の北上が早まり、西日本各地でかなり早く梅雨入りしました。

一同:(6月4日時点で)関東の梅雨入りはまだですが、早く梅雨入りしたから早く梅雨明けするとは限らず、平年並みとなるかもしれません。

このチームは、スマートフォン向け気象情報サイト「お天気JAPAN」の運営やAIを用いた桜の開花予想も手掛けています。ユニークな取り組みの今後にぜひご注目ください!

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