味から生まれるグラフィック

「源遠流長」のラベルデザインは、島津製作所の分析装置によって計測された「源遠流長」の味を構成する成分量から生まれています。日本酒の味の構成要素をイメージするオブジェクトたちが化学構造式のように線で結ばれている様子で、日本酒を科学するということを表現しています。

まず、日本酒の味を構成する要素として抽出された「甘味」、「酸味」、「苦味」、「濃醇」、「コク」、「華やかさ」の6つの指標からイメージされるプリミティブなオブジェクトを作成しました。これらのオブジェクトの組み合わさりがよくなるように、それぞれ最低限の、単純な図形となるようにしています。

6つの指標を担う成分の含有量を、自作の3Dデータ生成プログラムにインプットして、グラフィックを制作しました。生成された3Dの質感やライティング、動き方を整え、最終グラフィックの完成です。

本グラフィック生成の試みは、「味」という情報を可視化できないかというデザインの挑戦でもありました。
島津製作所は、科学技術によって「見えなかったものを見える」ようにしてきました。デザインとしてもそのような挑戦を行っていきたいと考えています。

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