基盤技術研究所

島津の長期成長軌道の創造とイノベーションの創出を目指して

新たなテクノロジーの登場と進化、急速な社会環境の変化の中で、島津製作所が豊かな社会の実現に科学技術で貢献していくためには、既存事業の強化・発展とともに、未来の社会で必要とされる新しい事業や製品の開発が必要です。
基盤技術研究所は、これらの実現のために、中長期的視点での革新技術の獲得・深耕・融合や新規事業の推進、研究機関・大学・企業との積極的な連携を通じて、社会課題を解決するイノベーションを創出していきます。

技術革新

中長期的な視点でのコア技術を獲得・深耕するとともに、未来の社会で必要となる技術を広い視野で調査し、先行して獲得していきます。

新事業開発

今後の社会の変化を調査・予測し、技術やノウハウの融合・発展を通じて、次の時代に向けた新たな社会課題のソリューションを提供していきます。

オープン
イノベーション

先進的な研究機関・大学・企業との連携に積極的に取り組み、先進技術の獲得や新規ビジネスモデルの創出を通じてイノベーションを推進します。

さまざまな分野の社会貢献

医療

医療機関での診断・治療等を支援しています。特に超早期診断に注力しています。

医薬

創薬研究や新薬開発プロセスにおける分析評価、生産プロセスでの品質管理等を支援しています。

環境

大気・水・土壌の分析計測、製品や素材の有害物質検査、排出物・廃棄物の分析等に貢献しています。

食品

原料の特性評価・成分分析、安全性評価、風味・食感測定試験等を支援しています。

エネルギー

太陽光発電パネルの高効率化、次世代電池開発における分析評価等に貢献しています。

モビリティ

航空機の安全運行と搭乗者の快適環境、自動車の安全性・快適性評価試験等に貢献しています。

素材

新素材開発、CFRP・樹脂、金属・ガラス・セラミックスの分析計測評価等を支援しています。

半導体・電機

半導体やディスプレイ、電子デバイスの開発・製造工程管理等に貢献しています。

コア技術の開発

質量分析技術

創薬・医学研究などのライフサイエンス分野への応用が広がる質量分析技術の高性能化研究開発や、微小部の質量分布イメージングができる質量顕微鏡の研究開発を行っています。

バイオ技術

再生医療分野のみならず、工業分野においてもバイオ技術の利用が期待されており、産業化に向けた超大量の細胞培養に必要な技術として、培養デバイスや培養用材料などの研究開発を行っています。

AIソリューション

分析・計測・診断・検査の高度化や自動化を支える技術として、AIを活用した信号処理・画像処理の研究開発を行い、機器の飛躍的な性能向上・機能拡大や、新たなサービスの創出に取り組んでいます。

マイクロ・ナノシステム

半導体加工技術に基づくMEMS技術を応用し、微少量試料のサンプリングや分析を可能とする流体制御デバイス、分離・検出デバイス、さらにこれらを適用した高機能分析システムに関する研究開発を行っています。

光計測技術

光は、視覚能力の拡大やnmレベルの形状差・変形検出、物質を構成する原子・分子の情報を抽出するなど様々な応用に適用できます。この性質をライフサイエンスや産業計測などの分野に応用する新規デバイスや分析計測技術の研究開発を行っています。

放射線技術

医療診断、非破壊検査、組成分析などに用いられる次世代X線源や、高コントラストなX線イメージング法、陽電子断層撮像法(PET)、蛍光X線分析法などの研究開発を行っています。

新事業の開発

治療支援

投与した薬剤を励起して発生させた近赤外蛍光を撮影することでリンパ管をリアルタイムで"見える化"して乳がんの手術における転移診断を支援する近赤外光カメラシステムなど、治療支援に貢献していきます。

土壌浄化

VOC汚染土壌の浄化技術のうち、電極構造や浄化コンセプトを日本の土壌汚染や土質に適合させた新しい電気発熱法を開発し、短期間・低コストでの浄化を実現する事業を推進しています。

抗体医薬

独自技術を活かした前処理キットと当社装置の組み合わせにより、薬効や毒性等の指標を得るうえで非常に重要な薬物動態解析の簡便化・高精度化・低コストを実現するなど、抗体医薬品開発の支援事業を展開しています。

インフラ点検

超音波と光で鋼構造物やコンクリートの隠れた欠陥を非破壊で検出・画像化する独自の新技術を用いて、老朽化インフラ構造物の維持管理への貢献を目指しています。
共同研究先の京都大学および関連企業との連携を通じて事業化を進めています。