ミラノデザインウィークへの初挑戦

WONDER POWDER -プロトタイプ- を経て、さらなるブラッシュアップを行い、2024年4月のミラノデザインウィークに初出展しました。さらに、Fuorisalone.itが主催するFuorisalone Awardのインタラクション部門において、初出展ながらSpecial Mentionを受賞しました。

WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:展示会場外から展示が見える WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:展示の看板 WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:展示会場全体像

今回の展示では、プロトタイプで採用していたアルミニウムや岩絵具に加え、あらたに100種類以上の粉末の動きを観察し、その中から特に美しく、挙動に特徴がある酸化チタン、木材、黄鉄鉱、雲母などを選定しました。

WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:黒雲母が液体の中を動く WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:アルミが液体の中を動く

展示では、粉末の入った水槽を鑑賞者自らが動かして観察できるように、動きの異なる5種類の什器を制作しました。鑑賞者は粉末の動きや色の変化を体験すると共に、科学的な分析データと見比べながら考察できるようになっています。

WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:人が手で水槽を回している WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:展示什器やテーブルに乗った粉末

分析データは数値をそのまま提示するのではなく、色分けしたデータを重ね合わせたり、3Dスキャンデータを1万倍に拡大して3Dプリントし、実際に触れることができるよう工夫しました。

WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:粉末を分析した結果のグラフィック WONDER POWDER -ミラノデザインウイーク-:粉末になる前の姿

科学分野の専門家だけでなく、広く一般の方々にも科学の可能性を知っていただきたく、展示を行いました。美しさやわかりやすさ、体験型としての面白さを追求した結果、子どもから大人まで幅広い年齢層の方々に科学に触れるきっかけを提供できたのではないかと思います。