特集論文
X 線CT システムを用いた繊維強化プラスチックにおける繊維分散の定量評価
島津評論 83〔1・2〕 13~18 (2026)
要旨
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の力学特性は材料試験機によって評価されるが,内部の繊維分散が強度にどの程度寄与しているかを把握するには,X 線CT のような非破壊検査手法が不可欠である。しかし,X 線CT には撮像視野と分解能の間にトレードオフがあり,試験片スケールのワークに対して単繊維を可視化する高精細な検査は,試験片全体の評価としては非効率である。そこで本研究では,個々の繊維の識別によらず,CT 画像のグレースケール値から局所的な繊維含有率を推定する手法を開発し,試験片全体の繊維分散を定量的に評価した。本手法による推定結果を燃焼法による実測値と比較した結果,良好な一致が確認され,効率的な撮像条件のもとでも繊維分散の定量評価が可能であることを示した。
1分析計測事業部技術部
2分析計測事業部Solutions COE アプリケーションデザインユニット
3海上技術安全研究所 博士(工学)
4海上技術安全研究所
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。


