島津評論 Vol.82[1・2](2025)
創業150周年記念特集 社会に貢献する科学技術

特集論文

バイオプロダクションに貢献する自律型実験システムAutonomous Lab

田川 雄介1中井 裕介2池上 将弘2仁村 理沙2伴野 太一2

島津評論 82〔1・2〕 95~100 (2025)

要旨

近年,ロボットなどによる自動化技術や,人工知能(AI)技術の進化に伴い,試行錯誤が必要な科学的発見や最適化のプロセスを自律的に行う実験システムの開発がさまざまな分野で行われている。その中の一つに微生物などに有用物質を生産させるバイオプロダクション分野があり,この分野では実施される実験が多岐にわたるため,高い拡張性や柔軟性を備えた汎用性の高いシステムが求められる。本稿では,そのような要求に対応したモジュール型自律実験システムAutonomous Lab を開発し,培地条件の最適化実験を対象にシステムの有用性を検証した結果を報告する。


1分析計測事業部ライフサイエンス事業統括部 LC ビジネスユニット
2基盤技術研究所AI ソリューションユニット

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。