特集論文
<特別寄稿>
島津製作所の質量分析機器開発と事業化の歴史
島津製作所の質量分析機器開発と事業化の歴史
島津評論 82〔1・2〕 9~18 (2025)
要旨
今や重点事業となった質量分析事業は1969年LKB 社との提携で導入したガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)に始まる。以後四重極型MS(質量分析計)のGC-MS,液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)やノーベル賞受賞につながったレーザーイオン化- 飛行時間型(TOF),四重極型MS とTOF の複合MS,顕微MS の開発など多様なMS の開発を行い事業化してきた。島津製作所の事業拡大の背景には,世界的な技術開発とそれに続く市場拡大がある。
本稿では,新事業取組の実例として,世界で進んでいた技術開発,市場動向の中で当社が新たな製品開発にどのように取り組んでいたかを振り返る。
シニアアドバイザー
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。