特集論文
AmpdirectTM 技術を用いた食中毒菌検出試薬FS FinderTM シリーズの開発
─食品培養液からの直接検査法の検討─
─食品培養液からの直接検査法の検討─
島津評論 81〔3・4〕 205~214 (2024)
要旨
食品メーカーなどにおける食中毒菌検査には,従来,培養法が用いられてきたが,迅速検査ニーズの高まりからPCR 法を用いた検査試薬が開発されてきた。しかし,現在発売されているPCR 検査試薬は煩雑な前処理を要すことやコストが高い点が問題視されている。そこで,著者らは島津製作所において開発されたAmpdirect 技術を応用し,簡易な前処理で食品中の食中毒菌を検出するリアルタイムPCR 試薬(FS Finder シリーズ)の開発を試みた。本稿では,既存キットで使用されている,あるいは既報で示されているプライマー・プローブを応用して開発したサルモネラ属菌検出試薬および現在開発中の腸炎ビブリオ検出試薬について概説する。
1島津ダイアグノスティクス株式会社 博士(理学)
2島津ダイアグノスティクス株式会社 博士(医学)
3島津ダイアグノスティクス株式会社
4島津ダイアグノスティクス株式会社 博士(海洋科学)
5東京海洋大学食品微生物学研究室
6東京海洋大学食品微生物学研究室 博士(海洋科学)
7東京海洋大学食品微生物学研究室 博士(水産学)
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。