特集論文
トリプル四重極LC-MS/MS を用いた発酵食品の代謝解析
島津評論 81〔3・4〕 169~174 (2024)
要旨
メタボロミクスとは生体機能を維持することで生じる代謝物を網羅的に解析することである。食品にはアミノ酸や有機酸,糖をはじめとした多くの代謝物が含まれており,食品の風味や食感,機能性などに関係することが知られている。メタボロミクスの手法を食品に応用したものはフードメタボロミクスといわれている。本稿では,ヨーグルト中の親水性代謝物をトリプル四重極質量分析計(LC-MS/MS)で一斉分析した事例について紹介する。ヨーグルト中の親水性代謝物を「LC/MS/MS メソッドパッケージ一次代謝物Ver. 3」(島津製作所)を用いて分析し,「マルチオミクス解析パッケージ」(島津製作所)により解析したところ,異なるヨーグルト間の違いを確認することができた。
1分析計測事業部ライフサイエンス事業統括部MS ビジネスユニット
2大阪大学大学院工学研究科島津分析イノベーション協働研究所
3分析計測事業部ライフサイエンス事業統括部 博士(薬学)
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。