特集論文
代替タンパク質加水分解試料のプレカラムアミノ酸分析
島津評論 81〔3・4〕 115~122 (2024)
要旨
世界の人口増加に伴い,食糧需要が高まり,持続可能な栄養供給が求められている。特にタンパク質の供給が重要であるが,畜産業は環境負荷が大きいことから,代替タンパク質が注目されている。タンパク質の質は,食物源のアミノ酸組成が反映しているといわれており,アミノ酸の分析は重要である。主要な代替タンパク質と期待されている大豆ミートと昆虫食(クリケットパウダー)の加水分解アミノ酸量を測定し,タンパク質の構成アミノ酸バランスを評価した。アミノ酸の分析には,蛍光検出器を搭載したHPLC を用い,o-フタルアルデヒド(OPA)誘導体化試薬を使用したプレカラム法を採用した。本手法は,分析時間が短く,HPLC のオートサンプラー内で誘導体化反応を行うため,簡便に分析することが可能である。
1分析計測事業部Solutions COE ヘルスケアソリューションユニット
2株式会社島津テクノリサーチ
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。