島津評論 Vol.81[1・2](2024)
特集 持続可能な社会と先端技術

特集論文

6 kW 青色半導体レーザ光源の開発と金属加工への応用

石垣 直也1諏訪 雅也2池田 優祐3宇野 進吾1

島津評論 81〔1・2〕 43~50 (2024)

要旨

xEV(電動車)向けの主要部品であるモータコイルやバッテリー電極の加工に適用可能な6 kW 青色半導体レーザ光源を開発した。6 kW 青色半導体レーザ光源は,新たに開発した1 kW 青色半導体レーザ光源と,同レーザ6台からのファイバ出力を1点に集光する独自のマルチビーム方式レーザ加工ヘッドで構成されており,世界最高出力となる6 kW を達成するとともに,加工対象に合わせて照射ビームの形状を調整できる「オンデマンドプロファイル制御技術」を搭載した。本稿では,開発したレーザ光源及び加工ヘッドの特長である矩形ビームによるレーザ照射やマルチビームによるオンデマンドプロファイル制御技術について解説し,実際の加工例として銅板や平角線のレーザ溶接結果と共にその効果についての検証結果を紹介する。


1基盤技術研究所先端分析ユニット
2基盤技術研究所先端分析ユニット博士(工学)
3デバイス部

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。