島津評論 Vol.80[1・2](2023)
特集 医用画像機器

特集論文

TriniasTM (Opera) 開発におけるUX(ユーザー体験)向上の取り組み
~ストレスのない操作とワークフローの実現~

髙橋 宜子1水本 徹2

島津評論 80〔1・2〕 29~38 (2023)

要旨

UXとはUser Experience(ユーザー体験)の略であり,ユーザーが製品やサービスを利用した際に得られる体験の総称である。近年はユーザーニーズの多様化・市場の成熟化が進んでおり,製品の性能・機能のみで商品を訴求することが困難になっている。一方で,優れたUXを提供することで,製品・サービスの付加価値が向上し,差別化要素や競争優位性の獲得につながると考えられている。
島津製作所においても,血管撮影システムTriniasシリーズの新製品となるTrinias (Opera)(トリニアス(オペラ))のコンソール開発にてUX向上プロセスを実践し,医療従事者がストレスなく操作できるコンソールの実現に貢献することができた。
本稿では,Trinias (Opera) のコンソール開発におけるUX向上プロセスの実践事例を紹介する。


1総合デザインセンター デザインユニット
2総合デザインセンター デザインユニット 博士(工学)

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。