特集論文
高速スパッタリング装置による次世代モビリティ部品への応用
島津評論 79〔3・4〕 171~176 (2022)
要旨
高速スパッタリング成膜法は,従来のスパッタリング成膜装置と比較して,立体形状への回り込みが良好で,かつ下地樹脂に対して密着性の高い金属薄膜形成を実現することができるため,この手法を用いてアルミ反射膜を中心に応用されてきた。この装置のさらなる展開のために3次元構造を有する Light Detection And Ranging(LiDAR)用ポリゴンミラーおよびカバーに対して,それぞれ銀合金膜と反射防止膜の検討を行い,いずれも LiDAR 部品に要求される光学特性を得ることができた。また,銅の高速スパッタリング検討も行い,立体形状ワークの側面に対しても高速に銅配線成膜が可能であることを見出し,3D-Molded Interconnect Device(MID)へ適用可能な電気特性を得ることができた。
島津産機システムズ株式会社
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