特集論文
カーボンニュートラルにおけるTOC 測定を利用したCO2固定化評価方法
島津評論 79〔1・2〕 105~113 (2022)
要旨
二酸化炭素(CO2)を含む温室効果ガスの排出量削減は世界的な課題となっており,カーボンニュートラル社会の実現が目標として掲げられている。これを実現するために,CO2を固定化し,有用物質に変換して再利用する技術の研究および開発が進んでいる。
CO2の固定化には化学的,物理的および生物学的などさまざまなアプローチがあり,それらの技術を評価するために,固定化したCO2の定量や固定化プロセスのモニタリングが必要とされる。本稿では,化学吸収法,物理吸着法,膜分離法および生物学的な固定法について紹介する。また,島津製作所全有機体炭素(Total Organic Carbon:TOC)計TOC-L およびポータブルガス濃度測定装置CGT-7100を用いて実際の固定化技術を評価した事例を報告する。
1分析計測事業部環境ビジネスユニット
2分析計測事業部Solutions COE グリーンソリューションユニット
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。