島津評論 Vol.79[1・2](2022)
特集 グリーンイノベーション

特集論文

グリーンイノベーションをはじめとするさまざまな分野で活用されるIRXrossTM

岩﨑 祥子1丹下 祥之1丸山 かれん1岩前 はるか2安保 寛一1和久田 真也3

島津評論 79〔1・2〕 75~84 (2022)

要旨

エネルギー関連産業や輸送・製造関連産業など,多様な分野にわたるグリーンイノベーションの推進には,種々の分析技術が必要不可欠である。中でもフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)はさまざまなガスやプラスチックの分析のため,わが国で進められるグリーンイノベーションの重点分野の一つである新エネルギーやマテリアルをはじめとした広い分野で活用されている。FTIR 分析は,豊富な付属品により固体,液体,気体と試料の状態を問わず分析できる特長があり,応用範囲が広い。本稿では,ミドルクラスながら高感度,高分解,高速の測定を実現した新型FTIR であるIRXross について,開発背景,開発項目,そして装置の性能を紹介する。本装置は,グリーンイノベーションをはじめとするさまざまな分野での活用が期待されることから,具体的なアプリケーション事例もあわせて紹介する。


1分析計測事業部Solutions COE グリーンソリューション ユニット
2分析計測事業部Solutions COE ビジネスデザインユニット
3分析計測事業部スペクトロビジネスユニット

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。