島津評論 Vol.78[3・4](2021)
特集 先端技術開発

特集論文

中小規模医療機関向け全自動リアルタイム PCR 装置 AutoAmpTM の開発

曽我部 有司1渋谷 龍太2

島津評論 78〔3・4〕 143~152 (2021)

要旨


全自動リアルタイム PCR 装置 AutoAmp は省スペースサイズであり,搬送ユニット,開栓閉栓ユニット,分注ユニット,サーマルサイクルユニット,測光ユニットから構成されている。ユーザーが検体,試薬,反応容器,分注チップを装置にセットすることにより,検体処理から PCR と蛍光測定までを全自動で行うことができる。最大4検体までを同時に検査でき,さらに検査数を増やしたい場合にも対応できるように,1台の PC で AutoAmp を最大4台まで制御することが可能で,最大16検体 /4台を検査できる拡張性を有する。
分析結果の判定は増幅曲線を確認することで陽性 / 陰性の判断が可能であり,測定結果はレポート形式で出力できる。発売から約1年経過した現在,クリニックや診療所などにとどまらず,企業内診療所や教育機関などの多くの施設においても使用されている。


1分析計測事業部 グローバルアプリケーション開発センター
2分析計測事業部 スペクトロビジネスユニット

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。