島津評論 Vol.78[1・2](2021)
特集 産業機器

特集論文

超音波と光を利用した表層欠陥を可視化する非破壊検査装置
超音波光探傷装置MAIVIS™ MIV-500の開発

堀川 浩司1岡本 弘文1田中 隆志2杉本 賢3三品 尚登1早川 昌志4畠堀 貴秀5吉田 康紀6

島津評論 78〔1・2〕 101~109 (2021.9)

要旨

近年,航空機,自動車,インフラなど多くの産業分野における製造や整備/ 維持管理の検査現場では,競争力を確保するため, より高いレベルの品質管理や生産性の向上が求められている。また,素材分野では,部品の高性能化を図るためマルチマテリアルや複合材などの素材開発や生産技術開発などが行われており,それらに対応する新たな検査方法も必要とされている。
これら多様化・高度化する検査技術への期待に対応すべく,著者らは対象物の欠陥有無を判別するために超音波が伝搬する様子を撮像する独特な非破壊検査技術を用いた新製品「超音波光探傷装置 MAIVIS:MIV-500」を開発した。本稿では,本装置に用いる超音波を可視化する技術の概要,特長および原理の説明,ならびに開発製品の概要,観察事例やアプリケーションなどについて報告する。


1分析計測事業部技術部
2分析計測事業部品質保証部
3分析計測事業部試験機ビジネスユニット
4分析計測事業部NDI ビジネスユニット
5基盤技術研究所先端分析ユニット
6基盤技術研究所脳五感ユニット

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。