島津評論 Vol.78[1・2](2021)
特集 産業機器

特集論文

高輝度・高出力青色半導体レーザの開発と金属加工への応用

若林 直樹1諏訪 雅也1山田 実1石垣 直也1廣木 知之1宇野 進吾1徳田 勝彦1東條 公資1

島津評論 78〔1・2〕 53~58 (2021.9)

要旨

近年,金属加工用の光源として注目を集める青色ダイレクトダイオードレーザ(Blue Direct Diode Laser:BDDL)を独自のコンバイニング技術を用いて高輝度・高出力化した。コア径100 μm および200 μm の細径ファイバからそれぞれ200 W,500 W の青色レーザを出力し,さらにコンバイナで束ねることで最大1.5 kW の青色レーザによる加工が可能となった。これらの光源によりこれまで困難であった銅同士の重ね溶接や直接接合が可能となり,特に自動車内のリチウムイオン電池の銅電極やモータ用の銅線のレーザ溶接において非常に有用な光源であることを示すことができた。


1基盤技術研究所 先端分析ユニット

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。