特集論文
深層学習によるCultureScannerTM CS -1向け細胞解析技術の開発
島津評論 77〔1・2〕 25~30 (2020.9)
要旨
再生医療等製品の産業化に向け,細胞培養加工施設における工程管理が必要とされており,最適な培養条件の制御や品質管理面での技術構築が急務となっている。そこで島津製作所では,In-line Holographic Microscopy (IHM)方式を用いた培養プレートの高速・全面スキャンにより,再現性良くデータが取得可能な細胞培養解析装置「CultureScanner CS -1」を開発した。本研究では深層学習(Deep Learning)によるSemantic Segmentation技術を用い,ヒト人工多能性幹細胞(hiPS 細胞)コロニーの未分化領域(Oct3/4(+)),未分化逸脱領域(Oct3/4 (-)),非細胞領域の画像認識や,間葉系幹細胞計数を行う技術を開発したので報告する。
1基盤技術研究所 AI ソリューションユニット
2分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部 細胞事業開発室
3分析計測事業部 技術部
4分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括 細胞事業開発室博士(工学)
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。