島津評論 Vol.74[3・4](2017)
特集 センサ・デバイス

普通論文

プロテインシーケンサPPSQ™-50 グラジエントシステムの開発

栗木 智子1秋永 伸幸2堀 彩夏2四方田 聡2楠本 美紀4山田 裕子4水井 浩司4早川 昌子4安藤 英治3

島津評論 74〔3・4〕 205~210 (2018.3)

要旨

1988年にエドマン法を利用した国内初のタンパク質一次構造分析装置,プロテインシーケンサPSQ-1を,2015年には四世代目となるPPSQ™-50イソクラティックシステムを開発した。この分析装置はHPLC 部にイソクラティック溶離方式を採用し,溶出時間の高い再現性,溶離液のリサイクル方式による低ランニングコスト,簡単な操作性を実現した。タンパク質前処理技術の発展に伴い,より高感度検出可能なプロテインシーケンサが期待されてきた。
著者らは,従来のイソクラティックシステムの特長を活かし,疎水性の高いフェニルチオヒダントイン(PTH)-アミノ酸の検出の改善を行い,より高感度化を実現した「PPSQ-50グラジエントシステム」を開発した。本稿では,PPSQ-50グラジエントシステムの特長とその応用例について紹介する。


1分析計測事業部 グローバルアプリケーション開発センター
2分析計測事業部 ライフサイエンス統括事業部 バイオ臨床ビジネスユニット
3分析計測事業部 ライフサイエンス統括事業部 バイオ臨床ビジネスユニット 博士(薬学)
4和光純薬工業株式会社 試薬化成品事業部

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。