普通論文
全自動マイクロチップ電気泳動装置MCE™-202 "MultiNA™" を用いた糖鎖の迅速解析
島津評論 74〔3・4〕 193~204 (2018.3)
要旨
高スループットな定量的/ 定性的糖鎖解析法は,糖鎖生合成研究,糖鎖バイオマーカー探索,糖タンパク質性医薬品の品質評価などの糖鎖科学分野に必要不可欠な要素である。現在利用できる分析技術のうち,マイクロチップ電気泳動法は高スループットな定量的/ 定性的糖鎖解析を達成しうる候補技術の一つであることは間違いない。本稿では,DNA/RNA 分析の専用機であるマイクロチップ電気泳動装置MultiNA™ を活用する高スループットな糖鎖解析の試みとして,MultiNA での蛍光検出が可能な糖鎖誘導体化と誘導体化糖鎖の分析結果について紹介する。また,糖鎖プロファイリングのためのマイクロチップレクチンアフィニティ電気泳動法についても紹介する。
1近畿大学薬学部 創薬科学科 薬品分析学研究室 博士(薬学)
2近畿大学薬学部 創薬科学科 薬品分析学研究室
3分析計測事業部 グローバルアプリケーション開発センター
*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。