島津評論 Vol.74[3・4](2017)
特集 センサ・デバイス

特集論文

血漿定量用マイクロサンプリングデバイス MSW2™の開発

竹内 一平1石部 恵子2

島津評論 74〔3・4〕 185~191 (2018.3)

要旨

著者らは,非臨床分野で薬物動態,毒性評価で用いる血漿成分をシームレスに定量することが可能な血漿定量用マイクロサンプリングデバイス「MSW2™」を開発した。
MSW2は樹脂製のハンディデバイスMicrosampling Wing™ とそのサポートツールであるMicrosampling Windmill™ を組み合わせて用いることで23 µL の全血から効率良く最大8.1 µL(通常5.6 µL)の血漿成分を定量することが可能である。
MSW2はサンプリングから前処理までの作業効率の向上だけでなく,Microsampling(微量採血)の特長を生かし不必要な動物実験を削減し,また採血時の動物への負担を軽減するなど動物福祉に貢献可能である。本稿ではMSW2とマイクロピペットの定量精度や再現性について述べる。


1デバイス部 光学ビジネスユニット
2分析計測事業部 ライフサイエンス事業統括部

*島津評論に掲載されている情報は、論文発表当時のものです。記載されている製品は、既に取り扱っていない場合もございますので、ご了承ください。